医師として伝えたい、マヌカハニー の効果と注意すべき副作用。

 

「ハチミツ」に殺菌効果がある??って本当なの?

 

先日ある週刊誌に、

「ハチミツ」

を摂取する事で、

風邪などによる喉の痛みの軽減や

咳などの症状の緩和に

効果がある、という記事が掲載されており、

現役医師・医学博士として、

いささか気になり、

科学的なエビデンスはあるのか?

副作用は大丈夫なのか?

について、

まとめてみました。興味ある方は、

お読みいただければと思います。

 

 




 

 

 

私の学んでいる、

最新の予防医学の領域でも、

主にニュージーランド産の「マヌカハニー」という

品種が、特に有効であると勉強させて頂きました。

どうやら、このハチミツ自体に、

「殺菌効果」があるようです。

日本マニカハニー 協会という 一般社団法人さんのホーム・ページも掲載しておきます。

http://j-manukahoney.jp/mauka_and_honey.html

彼らによりますと、メチルグリオキザール(MGO)

という成分こそが、抗菌特性を有しているとの事ですね。お店にならぶ、

「マヌカハニー」

にも、MGO含有量の数値が書かれており、意味を理解しておくのは大切かと思われます。

 



 

 

とは言え。

これらの情報をそのまま、鵜呑みにする事なく、

これについては、基礎研究や、臨床研究を通してエビデンス(証拠・証明)が

確立されているのか?

また研究デザインは、適正なのか?

このあたりについて、医学博士としての血が騒ぎ笑、批判的に検証してみたくなりました。

 

そこで、普段、医学論文を執筆する際にも

使用している、世界中の学術研究を網羅するデータ・ベース

PubMed

にて、Manuka haney や

bacteria (細菌)

という検索キーワードで調べてみたところ、

なかなかに興味深い論文を、いくつか見つけましたので、少しご紹介したいと思います。

 

 2018 Feb;98(2):141-148. doi: 10.1016/j.jhin.2017.10.016. Epub 2017 Oct 26.

Randomized controlled trial of honey versus mupirocin to decolonize patients with nasal colonization of meticillin-resistant Staphylococcus aureus.

*pubmed の検索結果より引用です。

 

これは、研究対象患者さんの鼻腔内の、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)

*よく世間では、院内感染の原因として話題になります。

薬が効きにくく、感染が広がりやすい、とてもやっかいな細菌です。

のコロニー化(細菌がある程度集まって集落を形成する事)を防ぐ効果についてのRCT研究です。

(RCT研究とは、ごく簡単に説明すると、例えばAという薬と、Bという薬の

治療効果の比較をしたい時。対象となる患者さんを、無作為に、

どちらかの薬品グループに割り付けて、データなどを採取する方法で、

臨床研究の世界では信頼性の高い手法とされています。)

この研究においては、

ムピロシンという抗生物質と、

マヌカハニーの殺菌効果を比較していました。

対象となった、患者さんの鼻から、

MRSAを採取してきて、シャーレ(実験器具)上に、細菌が生育しやすい

環境を人工的に作り出して、そこに、濃度調整をしたムピロシンと、

マヌカハニーを、それぞれ注入し、一定期間観察して、

コロニー化の程度を比較する、という実験方法のようです。

厳密には、人間の体内の環境とはもちろん、いろいろと条件は異なるでしょうが、

あくまで試験管実験的(専門用語で,in vitro)における検証としては、

一般的な解析手法で、大きな問題はないと言えます。

著者らによれは、

残念ながら有意差(統計的に意味があるかどうか)は認めなかったが、

予想以上に、マニカハニーにはMRSAコロニー形成阻害作用がある事が分かった!と

結論付けています。

今後は、実際の人の体内で、どのような効果が期待できるのか?

追加検証は必要でしょうね。

たとえ試験管内の出来事であったとしても、

自然の恵みであるハチミツ、それ自体が、抗生物質と同じ土俵で戦える

可能性があるかもしれない。そういう研究結果が得られた事は、

私自身はとても興味深いです。

 

2018 Jan-Feb;22(1):34-39. doi: 10.4103/jisp.jisp_356_17.

Effectiveness of three mouthwashesManuka honey, Raw honey, and Chlorhexidine on plaque and gingival scores of 12-15-year-old school children: A randomized controlled field trial.

 

*pubmed の検索結果より引用です。

もう一つは、インドで実施された研究です。

12-15歳の子ども達に、 マヌカハニー、普通のハチミツ、クロルヘキシジン(殺菌剤)

の3者を用いて口腔内洗浄して、

プラーク(歯垢)の残存について調べた研究との事。

研究結果は、もちろん、殺菌剤がもっとも効果があったらしいですが、

マヌカハニーも、これらの中では、二番目に効果を認めたと、結ばれていました。

ハチミツは、むしろ虫歯になりそうな印象ですが、とても意外な結果に驚きますね!

水に溶かして、うがいをする、というような方法で、それぞれを

試してもらったと書かれています。

詳しくは、(英語ですが)本編に詳細があります。

今回ご紹介した、ふたつの論文報告は、研究手法としても信頼性の高いRCT研究であり、

また同じく研究者らによる客観的な審査を経て、

インターネット上に公開されており

誰でも研究データを閲覧出来るようになっています。

このような形で、検証されたものを、

医学的な「エビデンス」と呼ぶわけです。

また彼らの研究が引用した、

基礎実験の論文、その他、非常に多くの研究結果。

マヌカハニーが、

いかに研究材料として注目されているか、

これらの事実からも、裏付けられているように

思われますね。

 



 

 

 

以上、ここで少しまとめてみます。

 

医学的には、抗生物質などの薬剤の菌への効果に関して、

殺菌と静菌(せいきん)は、しっかりと区別されています。

殺菌は、文字通り、菌を死滅させることを意味します。

対して、静菌は、菌の増殖を抑える効果を表す用語です。

従いまして、私がこれら医学論文を読んだ所感としては、

マヌカハニーは、どちらかというと静菌作用なのでは?

と思った次第です。

これの解釈に関しては、是非、みなさんご自身で考えていただきたいです。

殺菌力がないからダメなのか?静菌力があるから、良いのか?

私個人としては、

甘く、細菌の栄養になりそうな、ハチミツが、

細菌の増殖ではなく、抑制に働く、という科学的事実だけは、

注目に値するかと考えます。

 

さて、そんなマヌカハニー。

実際の購入に関しては、店舗やインターネットでの

販売もあり、その辺りについて、とても詳しく書かれている個人のブログも散見されますので、

ご参考にされるとよいでしょう。

 

スーパーはちみつ マヌカハニー使いこなしBOOK

スーパーはちみつ マヌカハニー使いこなしBOOK

  • 作者:佐々木薫
  • 出版社:主婦の友社
  • 発売日: 2017年08月30日

 

どうやら、ニュージーランドなど、

海外の養蜂業者によって生産、

品質管理されているものがオススメのようです。

私自身も、この冬、喉の風邪の備えにて、感染予防に、マヌカハニーを実際に試して、

自分の体で検証してみようと思っています。

実際に、スプーンにとって舐めて見ると、花を連想させる香りが鼻腔に広がり、

同時にとても濃厚で、粘性の強い舌触り、という印象でした。

確かに粘膜の保護効果に加えて、ある程度静菌作用もあるのだろうな、と感じました。

 

このように

医学的にも効果が期待できますが、

副作用や注意点について

知っておく事も

実に大切です。

よく知られていますが、

乳幼児には、ボツリヌス菌による毒素のため

ハチミツは全般的に

使用は禁止ですが、

特に持病のない

成人男性や、小学生程度のお子様でしたら、

興味あるかたは試してみてもよいかも知れません。

 

加えて大切な点として

 

免疫抑制剤を飲まれている方。

抗がん剤などの

化学療法を受けている方。

 

これらの方は、

ご自身の免疫力が弱っているので、

ボツリヌス菌中毒

に罹りやすいと

思われます。

実際そのような

医学論文報告も

散見されます。

 

「健康によいと聞いたから。。。」

と安易に、

マヌカハニー

をお試しになる前に、

必ず

かかりつけ医師に

ご相談を

お願い致します!

 

食中毒や、深刻な健康被害の原因となる身近な「毒物」を避けよう!

 

 

 

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さて、まとめです。

 

喉の違和感を覚えたり、ちょっと風邪かな?

という症状が気になる、

乾燥してくる

寒い季節。

 

なにかと話題のハチミツ

「マヌカハニー」

について、医学的立場から、考察してみました。

甘くて美味しい「ハチミツ」。

医者の私が言うのも、なんですが。。。

普段お元気で、

持病のない方、

特別な治療や

薬を服用されていない方でしたら、

ただでさえ体調が悪い時に、

病院に長時間ならんで診察を受けて、

追い打ちをかけるように、苦い薬をもらって飲むより余程いいんじゃないでしょうか笑

お読み頂き、誠にありがとうございます!

今日の一言。
「喉が痛い?」
「なにか持病で治療をされていますか?」
「そうでなければ マヌカハニー を一杯なめてみて、ゆっくり休んでみて下さい」
「病院には来なくていいですよ!!、どうぞお大事に、ワクワクな一日を」

石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭


現役医師、二児の父。徳川幕府・直参旗本石川家末裔。
ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!との信念からマインドセット、食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

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