スーパー戦隊は、ヒーローの教科書!

毎日、忙しいお父さん達へ。

今回は。

私の趣味である(笑)スーパー戦隊、を題材に

お父さんは

「子ども達のヒーロー!」

でいて欲しい。

そんなメッセージをお伝えしたいです。

 

夢を追い続ける男

夢を追い続ける男

  • 作者:鈴木 武幸/東映
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 2018年12月02日

もはや、立派な日本文化と言えるスーパー戦隊!

 

さて。

スーパー戦隊をご存じない方もいらっしゃるかも知れないので、

簡単にご説明。

東映が、生んだ日本の「特撮ヒーロー」で、

私の生まれた1970年代から、現在に至るまで、約40年も続いている、

もはや国民的番組と、ひとつの文化といっても過言ではない、

テレビ番組です。

今回の記事を書こうと思い経った、一冊を以下にご紹介します。

昔みた方、未見の方も含めて、この愛すべき作品たちを

是非もう一度振り返り、ワクワクしなががら見直して欲しいな、と思っています。

 

 

 

元・東映のプロデューサーである

鈴木 武幸氏が、

それぞれのスーパー戦隊が、どのような企画を経て、どのように誕生したのか?

ストーリーはどのように構成していったのか?

裏話も含めて、書き綴ったエッセイで、

マニア感涙、の一冊でした。

 

基本的には、5人(3人の戦隊もありますが)が、

赤・青・黒・黄色・青(緑)・ピンクの

コスチュームに身を包み、

悪の組織から、地球を守る、というストーリー展開です。

変身したり、巨大ロボットが出てきたり。

様々な武器で戦うアクション・シーンがあったり。

私としては、

男の子たちは、こういう番組を通して、まずは

「チャンバラ」

でよいので、兄弟や友達と、殺陣(たて)や

すもう、のような身体を使った遊びを楽しんで欲しいと

思っています。

そして、次に、もう一周みてストーリーの背景を

理解し、主人公達が

「なぜ戦うのか?」

という視点。

「俺たちが、地球を守るんだ!」

というような熱いメッセージ。

そんな事を考えながら鑑賞して欲しいです。

一見、子供向けですが、

いい大人が、一生懸命に考えた脚本があるわけで、

ドラマとしても充分に楽しめると言えます。

この点は、あとでもう少し詳しく書いてみる事にします。

 

そして、本書でも語られていますが、これらスーパー戦隊は、

なんとアメリカに渡り、テレビ・シリーズとして展開しています。

そして、映画化もされています!

 


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なんでも、監督の

ハイム・サバン氏が、日本の元祖スーパー戦隊に惚れ込み、

版権を購入にはるばる海を渡って、鈴木氏に会いに来た、

その経緯について詳述されていました。

サバン氏は、主題歌を暗誦しており、鈴木氏の前で披露し

とても驚かれたようです。

私も、もちろん、かなりの数の戦隊主題歌を暗誦していますが

ときどき聞いて、エネルギーチャージしています。

基本的に、アップ・テンポで

アドレナリン全開!になる曲で、朝に聞くと

とても元気になれます♪

 

 


名乗り、パワーポーズで、元気はつらつ!

 

スーパー戦隊を語る時に、どうしてもはずせないのが

ヒーロー達が変身する際に、必ず

「名乗り」

があるという事です。

例えば、

科学戦隊・ダイナマン、では。

リーダーであるレッドが、

毎回「ダイナ・レッド!」と叫びます、そしてその背景で、

赤色の煙とともに、爆発が起きます。

 


科学戦隊ダイナマン

 

 

戦いの際に名乗りをあげるのは、古の日本でも、ある時期

行われていたとされていますよね。

銃器が戦(いくさ)場で使われる前の時代、

源平合戦の頃には、

「やーやー、我こそは!」

と刀を振り上げて名乗りをあげ、敵に自分の存在を知らしめて、

一騎打ちを挑む、

そんな戦い方があったとされています。

銃器が流通してからは、そんな事をしていは、

あっという間に、蜂の巣になるため、そういう流儀は廃れていったものと思われます。

話がそれましたが、

加えて、スーパー戦隊では、

このときに、決めポーズ、

いわゆる

「パワーポーズ」

も披露されます。

パワーポーズに関しては、両腕を突き上げる、

ガッツ・ポーズ、それ自体に、抗ストレス作用、

抗ストレスホルモン分泌を促すという事を主張している学者さんも

いらっしゃるぐらいです。

 

 


パワーポーズ〉が最高の自分を創る (ハヤカワ・ノンフィクション)

 

 

身体と、心(脳)には、双方向性があると私も思っています。

悲しいから、泣く、というのは誰しも経験がありますよね。

嬉しいから、ガッツ・ポーズ。

これを逆にする事、すなわち、なにもなくても

ガッツ・ポーズを取る事自体で、脳のニューロン(神経細胞)は「嬉しい」という

情報処理をする可能性はあると思われます。

スーパー戦隊達は、

さあこれから戦うぞ!

というモードに入る際の、身体の整え方、について、我々に重要な教訓を

示してくれていると言えます。

ただし、実際の戦いでは、こんな隙だらけのポーズを取っている際に

攻撃されてしまうのでは?

と突っ込みたくなりますが、番組では、この名乗りが終わるまで、

悪の軍団も、ちゃんとお行儀よく待っている、という事実も特筆に値します。

 


愛・平和・勇気、抽象度の高いゴールを掲げ、子ども達のヒーローに!

 

スーパー戦隊に敵対する、悪の組織。

彼らは、主人公達を、よいところまで追い詰めるのですが、

最期は、必ず敗れ去ります。

もちろん、番組の構成上という、大人の事情もありますが。

ここでは、スーパー戦隊達の掲げる、

「抽象度の高いゴール」、

こそが、勝利の秘訣という、私の考察をお伝えしたいです。

「抽象度」

という言葉に、初めて出会ったのは、苫米地博士の御著書でした。

 


15歳若返る脳の磨きかた

 

氏は、いろいろな本で、抽象思考の大切さについて、繰り返し強調されています。

特に、ある問題や課題に直面した時に、より高い視点で問題を俯瞰する事で

解決できる場合があると言えます。

具体例としては、「迷路」からの脱出、といった場合を考えてみると分かりやすいです。

二次元思考であれば、壁につきあたった時、右にいくのか、左にいくのか?

なんの戦略もなく選択させられる事になります。

しかし、三次元的思考、つまりは上空から迷路の全体像が捉えられば

どうでしょうか? つきあたり、も分かりますし、なにか罠がしかけてある

事なども予想ができます。

そうして俯瞰できる事で、いちやはくゴールへの到達が可能となります。

抽象思考、自体とても奥が深い概念ですが、ひとまずこのように理解下さい。

スーパー戦隊の例で言いますと。

彼らは、常に戦いの中で、究極のゴール、

「地球の平和」

を強く希求しています。

そのために、チームで、お互いの弱点を補い合い、

全員がそろわなければ、発現させられない

「必殺技」

を持って、勝利を目指していきます。

個々の能力は、明らかに敵の怪獣系のキャラクターや

悪の組織の幹部の方が優れていると言えます。

しかし、彼らには、悪の組織内での出世競争による

お互いの妬みで、互いの足を引っ張りあったり。内部抗争が起きたり。

スーパー戦隊を倒す事のみに意識が

集中する事で、本来の目的(地球の侵略?)を見失い、

効率的な作戦が立てられなかったり、と分析出来ます。

こうした世界観が、このシリーズを大人の鑑賞にも充分に耐えうる、

重厚な物語にしてくれています。

スーパー戦隊達は、確かに強さを求めていますが、

それは手段であり、あくまで「愛する地球や人を守るため」

という究極の利他、高い精神性を、我々に示し続けてくれています。

そういうゴールを持ち続ける事、高い抽象度、エネルギー状態にいる事で

窮地に立たされたとき、

新しい合体技、必殺技が生まれて、一発逆転!が可能となります。

世の中が複雑化して、なにが正義で、悪か、一概には言えない

混沌とした世界に生きていますが、

スーパー戦隊を通して、改めて、

「勧善懲悪」

のカタルシス(精神の浄化)を得てみては、いかがでしょうか?

お父さん達には、

高いゴールを目指して、戦う、夢をあきらめない

ヒーロー!

として、子ども達に、その背中を見せ続けて欲しいです。

私も、励みます!

ワクワク様でした!!

 


※個人的にオススメなスーパー戦隊(興味のある方は、ご覧下さい)

 

●ダイナマン

 

昭和時代の、代表的傑作!

名乗りシーンでの爆発など、火薬をふんだんに使った派手な演出が魅力。

戦隊の必殺技も

「スーパーダイナマイト」と、とにかく爆破系攻撃にからめて、活躍してくれます。

終盤、彼らの敵、ジャシンカ帝国内では、はげしい権力闘争、

陰謀が展開されます。濡れ衣を着せられた、忠臣である

カー将軍が、自らの潔白を示すため、自らが巨大化し

ダイナロボに挑み、壮絶な戦死を遂げます。。。

帝王アトンは、その散り際をみて、初めて自分の過ちに気付き

大いに嘆きますが、あとの祭りです。

帝国の覇権を握るべく、この陰謀の全てを仕組んだ、

王女・ゼノビアは、ひとり邪悪な笑みを浮かべて、この光景を見つめていました。。。

もはや、主人公であるはずの、ダイナマンそっちのけの面白さで

この泥臭い「人間ドラマ」を 幼いながらも食い入るように見ていた記憶があります。

ダイナマンたちも、レンジャー部隊出身、忍者の末裔、武術の達人など

変身せずとも、戦士のマインドを持っているという設定で、

終始ぶれずに、地球の平和に向けて邁進する

熱いヒーローの物語を堪能できます!

 


科学戦隊ダイナマン

 

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●ライブマン

 

時代が 昭和から 平成に移る時に 放映された

超獣戦隊 ライブマン。

物語は 大教授ビアス率いる 武装頭脳軍 ボルトとの

戦いという 生身の人間同士が ぶつかり合う設定です。

世界の天才が 集まる 架空の施設、科学アカデミアが初回の舞台。

科学技術の粋を結集し 造られた宇宙ロケット打ち上げ

の まさにその時、突如 上空からの 飛行物体の攻撃

が始まります。ボルトと名乗る彼らの 地球に対する

宣戦布告です。

そして彼らの中には なんとかつて一緒に学んだ仲間も

加わっていたのです!

愚かな人類は 超天才のもとに支配されるべきである。

ボルトの究極の戦略は ギガ ブレインウェーブという

洗脳電波で 全人類を ビアスに跪かせるという奇想天外

なものでした。

今思うと これは 世間を震撼させた オウム真理教の

テロ事件を予見した内容であったとも思われて

製作者の慧眼に とても驚かされています。。。

かのテロの首謀者のなかには、いわゆる学歴エリートが数多く参画していた

事は、報道されているところです。

優れた能力を正しく行使する事、

生きとしいけるものの 命を奪う事は決して誰にも許されない事。

主題歌にもある、

命(ライブ)のヒーロー ライブマン!

医学部受験で、猛勉強している高校時代、

とても考えされながら鑑賞していた事を思い出します。

 


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●ジェットマン

 

 

 

平成に入ったスーパー戦隊。

この作品は、当時若者に人気であった、

「トレンディ・ドラマ」の影響が色濃く反映されています。

隊員である彼らは、リーダーの

レッド・ファルコンを除いて、戦いには全くの素人が選ばれています。

バードニック・ウェーブを偶然にも浴びた、それで

「ジェットマン」に返信出来る、という理不尽な理由で、

次元戦団、バイラムという 宇宙人達から地球を守る任務が課せられます。

よって、

なぜ自分たちが、命の危険を冒して戦うの?

というところからのスタートという、従来のスーパー戦隊ではありえない

体たらくぶりを、見せつけてくれます。

加えて、隊員同士の三角関係という恋愛劇もあり。。。

先輩にあたる、ダイナマン、ダイナレッドが見たら、

全員殴り倒されるのではないか、という意識の低さです。

それでも、戦隊好きの中では、屈指の名作にあげられる作品でもあります。

こうしたバラバラの五人が、お互いに信頼しあって、

少なくとも自分の大切な人や、今の平穏な生活を守りたい。

地球の平和は、ともかく、まずはそのために、目の前の敵に全力で立ち向かう。

身近な人が、ヒーロー魂を見せつける、という点が、斬新で素晴らしいと言えます。

そして、最後には伏線であった、隊員同士の恋愛の結末もしっかりと

回収されています。

ただ、それは、とても悲しく切ないエンディングでもあります。

前半とのギャップを計算に入れたであろう、この余韻こそが、

ジェットマンを、不朽の名作足らしめている要素であると、私は考えています。

 


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●ゴーカイジャー

 

 

スーパー戦隊、35作目の記念作品。

すっかり大人になった(?)私が、たまたま、久しぶりに今のスーパー戦隊は、

どんなものかな、と思って確認程度に見始めた本作。

往年のスーパー戦隊の能力を使いこなせる、という既存のファンをくすぐる

設定に興味を持ちました。

しかし、主人公は、なんと宇宙海賊!

もはや地球人ですらなく、地球のために戦うスーパー戦隊、という世界観そのものを

打ち壊す斬新な設定に、瞠目しました。

このように、

常に新しい事に挑戦しよう!

という東映の制作陣を、心から応援したいと思った次第です。

彼らは、誇り高き海賊として、宇宙のお宝を集める、という立ち位置です。

そして、地球には、

「スーパー戦隊」の大いなる力、つまりは遺産が眠っていると。

どうやら、それを手に入れる事が目的のようです。

そして、数々の惑星を侵略してきた宇宙帝国「ザンギャック」とは

少なからず因縁があり、紆余曲折あり、地球を守る側となって戦う、というストーリーです。

海賊という悪党、アウトローでありながら、人を傷つけないなどの

掟を遵守する、ゴーカイジャー。

昭和から平成の今になり、彼らのような

ヒーロー、

もありなのかも知れないですね。

往年のスーパー戦隊隊員たちが、出演し、彼らに力を授けるシーンに痺れました。

またゴーカイジャーは、劇場版作品にて、

宇宙刑事ギャバンとの共演も果たしています。

海賊を取り締まる、警察という設定の妙を活かした名作として、

こちらも一見の価値ありです。

 


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*最後まで、おつきあい頂いた方、どうもありがとうございます!