2019年7月1日、「改正健康増進法の報道」に注目!!
本記事を書いております、
2019年7月1日は、
タイトルにあります
「改正健康増進健康法」によって
官公庁や、学校、病院などの施設で
屋内・敷地内が全面的に禁煙となる事を定めた
「法律」
が施行されます。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000466496.pdf
*厚生労働省のサイトへリンクします。
今までにも、
「受動喫煙」の健康被害については
世界中で、実に多くの
臨床研究報告が集積されております。
こちらの論文では
非喫煙者において、受動喫煙は
妊婦さんの
「乳幼児突然死」
や
成人における
喘息(ぜんそく)
や
肺癌などの呼吸関連の疾患
脳梗塞(のうこうそく)
や心筋梗塞(しんきんこうそく)
などの、脳・心臓血管疾患
の原因となりうると
記述されています。
Exposure to Secondhand Smoke Among Nonsmokers – United States,
1988-2014.
*pubmedのサイトへリンクします。
従いまして
現役医師、医学博士としても
「望まない喫煙、タバコの煙の暴露」
を避ける取り組みを
飲食店などが、積極的に進める事に
もちろん異論はありません。
ただ、今回の法改正では、
こうした「受動喫煙対策」
に不備があった際に、
行政の指導が行われたり、
更には、
罰則(罰金)が課せられる仕組みが
用意されているという点は
少し気になりました。。。
いろいろ調べてみますと。
この罰則は、
喫煙をする人達に対しては
もちろんの事ですが、
「分煙」や
「受動喫煙対策」を
徹底していない!と
行政側が判断した
施設であったり、事業所に対しても
罰則が課せられる法案
と解釈出来ます。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/196-11.pdf
*厚生労働省のサイトへリンクします。
これに関する
某局の朝のニュース番組では
官公庁の職員が、
この「改正健康増進法」
を遵守すべく、
慌ただしく施設の準備を
すすめる様子が報道されていました。
どうやら
「特定屋外喫煙場所」
という区画に限っては、
喫煙が許可されるという事らしいです。
しかし、これには
施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置すること
※建物の出入り口の前ではなく、建物の裏や屋上等に設置することを想定
という付帯条件が設定されています。
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000359322.pdf
*厚生労働省のサイトへリンクします。
個人的には、
建物裏など、
人目に付かない場所で、
世間の目から隠れながら
タバコを吸っている人達が集まっている状況
というのは、
あまりよいイメージがしないのですが、
いかがでしょうか?
そのような人目につかない場所が
街のあちこちに存在している、
というのは、治安の面ではどうなのでしょうね?
そこでは、喫煙だけが行われるのでしょうか?
万が一、例えば麻薬の取り引きなど
反社会的な活動が行われた際に、
それは、施設管理者、
の責任になるのでしょうか?
そもそも、そういう事が行われないための
監視はなされるのでしょうか?
また、その一方で
治安維持の名目で
警察などの行政機構が、
「タバコを吸っているだけ」
の悪意なき人達を
監視する事の是非についての
議論は、どのようにしていくべきなのでしょうか??
将来的には
改正健康増進法が、
飲食店を含むすべての施設に
適応拡大されてく事になります。
罰則を恐れる
施設の管理者は、
自施設内での受動喫煙対策はもちろん、
こうした
特定屋外喫煙場所
の設置と、これに関わる
衛生管理や治安などについても
大いに頭を悩ませる事になるのでは?
と、わたし自身は想像しています。
では続きまして。
このように
行政組織、ひいては国家が、
「個人の健康増進」
を推進し、
これを阻む可能性がある要因
<今回の場合は、「受動喫煙」>
を法律という枠組みで
統制する事について
是非、
一緒に考えてみて欲しいと
思うわけであります。
「健康増進」は国が課す義務か? 「健康監視」社会という懸念材料。。。
確かに
個人が健康増進生活を
心がける事は
とても大切です。
わたしも
上に挙げました通り
健康寿命増進生活!の
サイトを開設し
日々記事を執筆しているのは
これを読んで下さった方が
心身の整え方
食生活
普段の生活スタイルで
健康長寿に
役立てるキッカケに
してもらいたい
という思いが 発端です。
そして時に
個人で対処出来る範囲を超えた
環境汚染などについては
まずは問題意識を持ってもらい
一人一人が出来る事を
考えていきましょう
というスタンスでおります。
それでも
健康格差という
社会問題も間違いなく存在するため、
健康増進に取り組みたくても
取り組めない方々が
いるであろう事も承知しています。
現役医師、医学博士として
情報の確かさ、には
いつも充分に配慮している
つもりですが、
わたしの提案をもとに
ある行動を「強要したり、強制したり」
あるいは、守れないようなら
「健康増進生活法違反笑」
などの法案成立を!
と言ったような考えは毛頭ありません。
心身の健康維持は、
各自のおかれた環境や
価値観に応じて
個人レベルで
「増進活動」
がなされるのが、
健全な社会のありようでは?
と思っていますが、
いかがでしょうかね?
国家が、
健康増進活動を
積極的に推進した事例としては、
かつての
「反・タバコ運動」などの事例が
よく知られています。
※タバコ撲滅運動に血道をあげた、ナチス・ドイツ。。。
※クリックで用語解説の外部サイトへリンク。
※外部サイトにリンクします。
研究調査によって
タバコと肺がんとの因果関係を証明し
全国的な禁煙活動が
展開されたようです。
どうやら
「受動喫煙」という言葉自体も
ナチス・ドイツの発案
らしいですね。
一見、先見性がありそうな
こうした「予防医学活動」
を推進した影には、
しかしながら
優性思想や
人種差別的政策などの
政治・政策
が密接に関わっていた歴史的事実には
充分に注意が必要と言えます。
ある病気の感染が拡大しないように、
消毒法や隔離など
生活する上での注意点について
行政が指導する。
こうした防疫活動などは
厚生労働省主導のもと
全国の自治体レベルでも
是非とも積極的にすすめていって
もらいたい。
そのように思います。
しかし、その一方で
今回の
「受動喫煙」を軸に据えた
健康増進の法制化
については、
更なる
「健康監視社会」
につながる素地にないだろうか?
と個人的には気になるところです。。。
例えば、
肥満の原因となるような
砂糖や人工甘味料たっぷりの
お菓子やパン、ジュースなどの
販売は、これを購買する人はもちろん、
販売店や企業にも罰則を課す!など。
こうなってくると
そうした商品のCM自体が
政府によって規制される、という
状況も考えられますね。
多くの生活習慣病の誘因となり得る
人工甘味料の規制には
賛成ではありますが、
やり方としては
「砂糖税」
などの形で、消費者に負担を課す方式が
よいのでは?
と思っています。
タバコ問題に関して
実際アメリカ・サンフランシスコでは
つい先月、
市議会で可決されたとの
報道があります。
従いまして
今後日本でも、
もしかしたら政府主導で
更に禁煙対策が強化される可能性が
あるように思われます。
世界中で
逆風にさらされている
タバコ喫煙という習慣。
販売する企業さんは、
どのようなスタンスなのだろうか?
今回の
「改正健康増進法」に対して
なんらかのコメントはあるのだろうか??
個人的に興味があって
調べてみました。
https://www.jti.co.jp/tobacco/bunen/law_amendment/index.html
※大手タバコ会社のサイトへリンクします。
さすがに、
法の遵守に関して
各施設ごとに、
詳しく解説がしてありますね。
ここまで
お読みいただき、誠にありがとうございます。
繰り返しになりますが、
現役医師としても
「受動喫煙」の健康被害を防ごう、
というメッセージ自体には
反対するつもりはありません。
ただし、
個人の趣味、嗜好でもある
「喫煙習慣」
を国家が主導して完全に社会から排除しよう、
という動きが強まる事には
やや違和感を覚えます。
世の中には、
シガーバー、のように
大人の嗜みとして
葉巻などの喫煙を楽しむという
文化とも言うべき
営みもあります。
https://muuseo.com/square/articles/68
※シガーとはなにか?について、とてもよくまとまっている外部サイトへリンクします。
そのうち
「紫煙をくゆらす」
という表現は
死後になってしまうかも知れませんね。。。
病院のような場所では
「タバコは吸わないほうがいいよね?」
といった判断をする。
喫茶店などでも
近くに妊婦さんもいるし
「タバコはちょっと我慢しようかな」
などと各自が常識的に振る舞う。
そして、タバコをゆっくり嗜みたい大人達には、
そうするに相応しい
静かな環境が用意されている。
こうした
成熟した大人達が暮らす
多様な価値観を包括している
許容している社会こそが、
「健全な社会」
「健康増進社会」
なのでは??
そのように思っています。
※ひとりひとりの「思い遣り」で、「健全な社会」を。
今回は、健康増進をスローガンに
「法整備が進む事」
について
わたしの思いを
お伝えさせて頂きました。
現役医師、医学博士。二児の父。徳川幕府・直参旗本石川家末裔。
ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!との信念からマインドセット、食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。