スーパーで購入した鮭の切り身から、「アニサキス」!に出会った件

食中毒の原因として、もっとも多い「アニサキス症」にご用心。

 

 

先日、

仕事中の夕方に、

家内から突然、悲鳴を伴うメールが

届きました。。。

 

 

 

その内容は、

「アニサキス」

が出た、というものでした。

って一体どこで?

ですよね。

 



 

 

これまでも

「ごきぶりが出た!」

などでも、報告を受けた経験はありますが笑

さすがに、

「アニサキス」

は、私にとっても、

ちょっと衝撃的なニュースでした。

 

夕食を準備しているであろう、

時間帯でしたので、

生魚などの魚介類の処理の工程で

発見したのだろうな、

と推察しました。

 

 

写真は、

まな板の上に、取り出された

生きた状態の寄生虫、

「アニサキス」

の拡大写真になります。

 

どうやら

街中のスーパーで購入した

「鮭の切り身」商品

に潜んでいたようでした。

※特に衛生状態が悪いお店ではなく

ごく一般的な「スーパー」での

買い物との事でした。

 

 

 

 

というわけで。

今回は、

アニサキスが原因となる

食中毒症状、

「アニサキス症」について

現役医師として

あれこれお伝えしたいと思います。

 



 

 

 


医学的に有効な「アニサキス症」対策とは?

 

アニサキス症とは

どんな病気か?

これについては、

国立感染症研究所のサイトが

よくまとまっていて

勉強になります。

※クリックで外部サイトへリンクします。

 

また

厚生労働省による

平成30年度の

「食中毒原因別の発生件数」の

※クリックで外部サイトへリンクします。

 

統計データによりますと、

アニサキス症は、

35.2%と

もっとも発生頻度が高い点に

注目すべきと思われます。

 

 



 

このアニサキス症ですが、

諸外国に比べて

日本での発生件数が

圧倒的に多い事も

知られています。

 

理由としては、

海産魚介類を食べる

われわれの食習慣、

との関係が指摘されています。

 

アニサキスは、

幼虫の時期に

魚介類に寄生するそうです。

 

なかでも、

鯖(サバ)が感染源としては

もっとも多く、

加工品である

しめ鯖にも注意すべきである、と

国立感染症研究所は

述べていますね。

 

我が家の場合は

鮭の切り身、で

もともと加熱調理する

予定ではありましたが。

 

幸いにも、

家内の注意深い観察にて

アニサキス、を

発見するに至りました。

ファイン・プレーに

感謝です!

 

 

 

 

みなさんも、

ご家庭で「魚」を

処理される場合には、

注意して観察する

習慣にして頂きたいなと

思う次第です。

 



 

 

寿司が好きな

われわれ日本人にとっては

酷なお知らせになりますが、

生の魚介類を食べる事は、

アニサキス感染症の

リスクがある、

と言わざるを得ませんね。。。

 

 

 

 

アニサキスの対策としては、

60℃で1分以上の加熱

が有効とされています。

加えて、

-20℃で

24時間以上の冷却、

でも幼虫が感染性を失うという事も

知っておくとよいと思われます。

 

一般的な誤解としては、

「酢」で処理すれば良いのでは?

というものがあります。

しかし、

この程度の酸性度では、

幼虫は死なない事が

証明されています。

 

運悪く

「アニサキス」に感染した場合は

数時間後に

激しい腹痛と嘔吐などの

消化器系の症状で

「発病」します。。。

 

 

 

海鮮料理を食べた後、

今までにないような

はげしい胃の痛み、を

経験するような場合には、

我慢せずに

「救急車」で病院を受診して下さい。

 

治療としては、

胃カメラで

アニサキス虫体を

摘出するという処置が

必要になりますので。。。

 

 

実際に

何年か前に

わたしの友人の医師も

しめ鯖を食べた、

その日の夜に、

これまで経験した事のない

腹痛発作に見舞われ、

知り合いの医師に頼んで

緊急胃カメラ検査で、

アニサキスを摘出(てきしゅつ)

してもらった、と

話していました。。。

 



 

 


おまけのコーナー「アニサキス」に会いに行きましょう!

 

さて、

おまけの内容になりますが、

実際に「アニサキス」を

見てみたい!

という方のために、

あるスポットを

ご紹介しておきます。

(※生きているアニサキスではなく、標本になりますが)

 

目黒寄生虫博物館

※クリックで外部サイトへリンクします。

 

こちらでは、

様々な「寄生虫の標本」

を鑑賞出来ます。

 

わたしが同館を訪問したのは、

もう20年ぐらい前、

医学生の頃になりますが、

寄生虫による病気には

どんなものがあるのか?

写真や、解説など含めて

とても興味深い

展示内容でした。

記念に、

「寄生虫Tシャツ」

を購入したのも、

よい思い出です。

 

父親になった今、

この記事を書きながら

息子達を連れて、

ふたたび、この

寄生虫博物館に

行ってみたいな、

などと思った次第です。

 

※関連書籍です。この博物館が監修していますね!

 

 

 

とても身近な

食中毒の原因である

「アニサキス症」

一年を通して

充分にご用心下さい!!

 

 

 

※参考図書です。

 


石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭

現役医師、医学博士。二児の父。
徳川幕府・直参旗本石川家末裔。

ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!
との信念からマインドセット、
食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

 

サイトマップ