「レジリエンス;回復力」は、健康長寿の秘訣

「レジリエンス」とは、逆境から立ち直り、成長する力!

 

働き方改革!

が叫ばれる昨今。

確かに、

管理者は、心身を蝕むほどの

過重労働をさせない事、

そして労働従事者も、

いわゆる

「過労死」から

身を守る事が、

なにより大切と言えます。

 



 

しかし、

自身のスキルアップのために、

多少無理しなくては

いけない場面があったり。。。

体調管理に充分配慮していても、

病気に罹ってしまったり。。。

 

ビジネス・パーソン、

特に働き盛りの我々世代には

誰しも、このような経験が

あるかと思います。

 

そこで大切なのは、

そうした

「逆境」から素早く

立ち直る、体力、気力、精神力。

これらを普段から意識し、

可能であれば鍛えておく事。

こうした回復力を

心理学の分野では、

レジリエンス(Resilience)

と定義して、

心身の健康のために

極めて

重要なスキルであると

提唱しています。

 

 

 

日本風に言い換えますと、

「打たれ強い!」

とか

「逆境に負けない!」

心のありよう、

となりそうですよね。

 

なるほど、

忙しいお父さん世代の

健康長寿のために、

「レジリエンス」ってなに?

について書くことは、

意味がありそうです。

 



 

では、

以下、あれこれ

調べた結果について

お伝えします。

特に、

健康長寿、と

レジリエンスとの関わりには

注目頂きたいと思います。

 

 

 


「病気に罹る」、「怪我に遭う」という前提で生きること

 

以下の医学論文は、

学校教育の現場で

「レジリエンス」

を高めるような介入が、

子ども達の

メンタルヘルス、

つまりは心の健康維持にとって

有用であると

報告しています。

 

 2018 Jul 5;6(1):30. doi: 10.1186/s40359-018-0242-3.

Systematic review of resilience-enhancing, universal, primary school-based mental healthpromotion programs.

 

 

では、具体的には

どうする事が、

「打たれ強さ」

「負けない心」

を培っていくのでしょうか?

 

以下、一般的に知られている、

「レジリエンス」

に関わる要因から

分析してみます。

 



◎自己認識 Self-Awareness

 

自分自身が、今なにを感じているのか?

自分は、なにが得意で、なにが苦手なのか?

正面切って問われますと、

戸惑う方もいらっしゃるかも

知れませんね。

 

イヤだなー、

辛いなーと感じているのに、

見て見ぬふりをして過ごす、、、

これらは、心身の健康にとって

極めて重大な脅威と言えます。

 

 

 

よく

ポジティブ思考を大切に!

というような主張にも

出会いますが。

苦痛を感じている場合には、

それが「苦痛である」

と正しく認識する事はとても大切です。

 

◎自制心(Self-Regulation)

 

これは読んで字の如く、

ある状況に応じて、自分の感情を

冷静に見つめながらも

制御して、適正に行動を

律する事、でしょうね。

ただしい自己認識があっての、

自制心とも言えますね。

 

 

 

 

 ◎自己効力感(Self-Efficacy)

 

これは、

自分には問題を解決する能力がある、

と確信する力、になります。

つまりは、

「やれば出来る!」ですね。

確かに

「打たれ強い」人というのは、

逆境に立たされたとき、

「自分はこれを乗り越えられる!」

という信念で、勇気をもって

立ち向かえる人だと思います。

 

わたしも父親として、

なにかに挑戦する息子達に、

常に

リラックスしようね!

やれば出来るんだよ!と

意識して働きかけるように

しています。

お父さんはには、是非、

子ども達の

「自己肯定感を高める」

お手伝いをしてあげて下さいね。

 

 



つながり(Connection)

 

苦しい時に、

辛い時に、

話を聞いてくれる人は

周りにいらっしゃいますか?

もちろん家族でもよいですし、

信頼できる仲間でもよいでしょう。

普段から、

誠実に人と接する事で、

危機に直面した際に、

あるいは、

おおきな助けになってくれる

かも知れません。

助け合える人間関係を持っている事。

これも、

「打たれ強さ」の

秘訣と言えそうですね。

 

 

 

いつもお読みの方は

ご存じのとおり、

こちらのブログは

「健康長寿」のために、

役に立つであろう情報を

精査して、お伝えしている訳ですが、

いかに、努力してみても

わたしも含めて、

これから先、絶対に

「病気にならない!」

という方はいないように

思われます。

 

可能な限り、

健康を脅かすリスクは

避けるべきですが、

それと同じぐらい

「病気からの心身の回復力」

を高める事も大切なはずです。

 

私自身の話で

恐縮ですが、

40歳を迎えようという時期に、

「脳脊髄炎」

という重い病を患いました。。。

 

当時も、仕事が忙しく、

少し体調が悪かったのですが、

「まだ大丈夫だろう・・・」

と無理をして過ごしていました。

ただしい自己認識が、

なされていなかった訳ですね。

しかも、

キチンと身体を休めるという

適正な行動も取らなかった。。。

身体を壊してまで働かない

というのも

ひとつの自制心と言えますね。。。

 

主治医の先生方の

懸命の治療の甲斐あって、

なんとか一命を取り留めたものの、

その後は長い、

リハビリ生活が待っていました。

 

だだ、この時期から、

「こうした大病になった事には

なにか意味があったのかもな?」

などと考える余裕が

持てるように

なっていました。

 

医者なのに、

「不覚であったな。。。」

自己分析もしました。

 

そして、

退院が近づくにつれて

いつしか元気に社会復帰して

またこの経験を活かして

医者として働ける!と

強くイメージするように

なっていました。

 

誰に教えてもらうでもなく、

自己効力感を高めていたのだな、

と、今では振り返る事が出来ます。

 

もちろん、

心配してくれる友人や、

退院をまってくれている

家族への感謝も感じつつ。

これら、

「つながり」を意識できた事も

回復の一助となったと

実感されます。

 

そして、

もしまた再度、

自分や

家族が重大な病気になっても、

「レジリエンス」

なる

心の処方箋を参考に、

うまく乗り越えられる、

そのように、

家族にも働きかけができる、

そう思う

今日この頃です。

 

お読み頂き、ありがとうございました!!

 

折れない心!がテーマの対談です、どうぞご覧下さい。

 

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石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭


現役医師、医学博士。二児の父。徳川幕府・直参旗本石川家末裔。
ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!との信念からマインドセット、食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

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