「泣ける。。。」が効く?!涙を流して心身健康に!

近頃「泣いたこと」はありますか?

 

毎日忙しく働くみなさんへ。

とくに、わたしと同じ、

40代のお父さん世代へ、

突然ですが、

ここ最近、

「ちゃんと泣いた事」

ありますでしょうか??

 

もちろん、

お身内や、親しい方が

亡くなったなど、

弔事を経験されて、

「泣いた。。。」

という方もいらっしゃるかも

知れません。

 

しかし、

そうではなく、

思い出してみると、

「泣いた」のは

いつだったかな?という

方も多いように

思われます。

 

 



 

 

 

本日、

帰りに立ち寄った

本屋の雑誌をパラパラ

眺めていましたら、ふと

「涙活」(るいかつ)

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なる単語が目に入りました。

 

 

 

古くは

就活、そして昨今では

婚活に、妊活など、

なにかと、

○○活、という表現が好きな

我々ですが笑

涙活(るいかつ)というのは

初めて知りました。

 

ただ直感的に、

心揺さぶられる

直接的な、あるいは間接的な

体験を通して、

それに素直に反応して

「涙する」事は、

間違いなく

心身の健康によいだろうな、

と思い至りました。

 

というわけで。

 

今回は、

「涙を流すこと」

と「健康長寿」につきまして

医学的側面も踏まえて

書いてみることにします。

 

 



 


「涙を流す」の心身への影響とは?

 

少し調べてみました結果、

「涙を流すこと」への

心身を整える効果

につきまして、以下の論文を見つけました。

 

Is crying a self-soothing behavior?

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こちらは、

「泣くこと」に関して

非常に詳しく解析してあり、

個人的には大変面白く拝読しました。

 

ごくごく簡単にまとめますと

ひとが「泣く」際に身体に起きる
メカニズムについて

副交感神経が優位になり、

※クリックで外部サイトへリンクします。

とてもリラックスした状態になる。

 

 

 

Photo by Mohamed Ajufaan on Unsplash 

 

そして、オキシトシンという

ホルモンの分泌が起こる。

つまりは、

こうした神経や

ホルモンの作用と

「泣く事」は

とても深く関わりがある

という訳ですね。

 

 



 

 

オキシトシンは、一般には

※クリックで外部サイトへリンクします。

「心身のストレス」に

対抗しうるホルモンとして

知られています。

 

更には、

うつ病の研究において

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血液中のオキシトシン濃度が高いほど

社会活動における

QOL(Quality of life)

つまりは生活の質や

心身のQOLが高いとの

興味深い結果も報告されています。

 

 

 

ひとは「泣く事」をどう認知、
認識しているか?

 

 

Image by Anemone123 from Pixabay 

 

 

これは、

いわゆる

「もらい泣き」の

場面を想像していただくと

分かりやすいかと

思われます。

つまりは、

自身に対してなにか

直接的な影響ではなくても、

「泣いている人達」

を見るという認識

それ自体でも

われわれは

「泣ける」ように

出来ています。

 

 



 

 

こうした

認知のメカニズムは、

ミラーニューロン

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という神経の働きとしても

説明がなされています。

現在でも

様々な研究報告があるようですが、

他人と分かりあうため、

共感しあうため、に

発達した可能性も

指摘されています。

 

もちろん、

誰かの励ましや

慰めで、

「涙がでてくる」

という事もありますよね。

 

こうした

「もらい泣き」や

他人からの働きかけで

「泣く」ことにも、

先にあげた神経やホルモンが

密接に関わってくるようです。

 

 



 

 

なぜ「涙を流したり」、
「すすり泣き」をするのか?

 

改めて考えますと、

そもそも

泣きたいとき、

あるいは

泣くときに、

どうして涙が出るのでしょうね?

 

あくまで仮説としながらも、

こちらの論文では、

この本質的な問いにも

果敢に挑んでいます。

 

それは、

こうした肉体的反応、

つまりは、

すすり泣くような動作、

涙を流すという行為そのものが、

「心身を整えるための」

ある種の身体的儀式である、

という論理です。

 

これは、

わたし的には、

とても面白い視点で、

なるほどな、と納得できます。

 

逆に考えてみますと、

もしも

涙が出なかったり、

すすり泣いたり、という

自分で確認できる

肉体的変化や行動がなければ、

われわれは、

「泣いている気持ち」

に浸る事は出来ないのでは?

と思うからです。

 

そうした気持ちに

向き合ったり、

「ああ今自分は泣いているな。。。」

と認知することで、

更に神経が活性化され、

ホルモンの分泌が

増すのでしょうね。

 

 



 

 

悲しいから泣く、

のみならず、

泣くから悲しい。

精神と肉体の

双方向のコミュニケーション。

 

この活動を通して

「心身が整う」

というのは、

実に腑に落ちる主張と言えます。

 

 

Photo by Keegan Houser on Unsplash 

 

 

日々、いろいろ辛くても

我慢してしまいがちですが、

時には、

「涙を流して泣く!」事で、

ストレスからの解放、

心身のリラックスを

はかっていきたいですね!

 

 

 

こうらぼさんによるイラストACからのイラスト  

 

お読みいただき

ありがとうございました!

 

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石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭


現役医師、医学博士。二児の父。徳川幕府・直参旗本石川家末裔。
ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!との信念からマインドセット、食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

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