高血圧予防の、「減塩」について知ろう!

「塩分を控えましょう」に「減塩しお」は有効か?

 

 

 

 

 

一般的に、

塩分の摂りすぎが

高血圧などの

健康被害に繋がる事が

よく知られています。

 

また現在、

高血圧の治療中の方も

お医者さんから

「塩分を控えましょう」

というように

指導されているかと

思われます。

 

 

 

もちろん、

私も普段の診療で、

そのようにお伝えしています。

以下、

国立循環器病センターの

ホーム・ページでも

臨床研究によって

得られたデータ共に、

塩分の過剰摂取による

循環器病(高血圧、動脈硬化、心筋梗塞)

などのリスクについて

分かりやすい

解説がなされています。

 

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/bp/pamph110.html

*国立循環器病センターのサイトへリンクします。

 



 

 

さて、この

”減塩の食生活”

について、

今では

本やインターネットなどを通して

実に多くの情報が得られる

環境にあります。

 

調味料や

料理の方法を

工夫した食生活をおくる事が

もっとも大切であるのは

間違いないですが、

 

※野菜などを多く摂る事が大切です。

 

 

一人暮らしの

働くお父さん、などは

なかなか減塩食を作って

食べる事は

難しいように思われます。

そこで、

お手軽に

減塩○○、といった

商品を取り入れよう、

とお考えになるかも

と思いまして。

 

 

 

今回は、

これらのうち

個人的にちょっと気になった、

「減塩しお」

なる製品について

現役医師として

コメントする事に

しました。

 



 

 


塩化ナトリウムの代わりに、塩化カリウムが含まれている「減塩しお」

 

 

 

 

減塩の塩は、

その成分として

塩化カリウム(KCL)

が含まれています。

特に、

製法に記載のない

「精製塩」

の場合、その成分の

ほとんどは

塩化ナトリウム(NaCl)です。

この化学式が示す通り、

Na(ナトリウム)+Cl(クロール)

の組み合わせであり、

特にNaの過剰摂取が、

高血圧などの

健康被害の主要因とされています。

そこで、この

ナトリウムの含有量を

減らすために、

KCL=K(カリウム)+Cl(クロール)

の塩化カリウムを

配合している訳です。

 

更にカリウムには、

腎臓に作用して

ナトリウムを

尿に排泄させる効果が

知られています。

この点からも

「減塩しお」

にカリウムが含まれている事は

理にかなっていると

言えます。

 

※腎臓が、過剰なナトリウムを尿として排出しています。

 

https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html

*健康長寿ネットのサイトへリンクします。

 

ただし、

ここで注意が必要なのですが、

腎臓の働きが落ちている方、

慢性腎臓病の方は、

カリウムが尿に排出される機能が

低下しているため

減塩しお、を

多く摂りすぎる事は

むしろ危険と言えます。

 

具体的には、

腎臓病の方では、

カリウムの摂りすぎで

不整脈(ふせいみゃく)

が引き起こされる

リスクが高まります。

 

※時に、致命的となる「不整脈」という病状。

 

 

厄介な事に、

慢性腎臓病は、

はやい段階では、

ほとんど自覚症状がありません。

 

※慢性腎臓病では、カリウムの摂取制限が必要な場合があります!

 

腎臓専門医としては、

健康診断で

血圧が高い、

と指摘された方は、

お医者さんを受診して

腎臓の機能に問題はないか?

確認するように

お願いしたいです。

(*健診、の種類によっては

採血の項目に、腎機能検査が

含まれている場合もあります)

 

 



 

 

また

減塩しお、

に限らず、

減塩○○は、

あまり美味しくない。。。

そんな声も聞かれます。

 

そういう

背景もあってか、

電子の舌!(Electric tongue)を

使って、最適な味?

の塩を創作しよう、

という真面目な研究が

あるようです笑

 

2019 Feb;84(2):327-338. doi: 10.1111/1750-3841.14440. Epub 2019 Jan 9.

Identification of a Salt Blend: Application of the Electronic Tongue, Consumer Evaluation, and Mixture Design Methodology.

 

この研究では、

塩化カリウムの他に、

塩化カルシウム(CaCl2)を

混合させているようです。

 

塩化カルシウムは、

融雪剤(雪を溶かす薬剤)

に用いられているようですが、

成分的には健康被害の

心配は、ほぼ問題なさそうです。

 

どんな味の「塩」

なのか気になるところですね。

 

ただ個人的には、

やはり天然の塩、

海で摂れた塩を

天日にさらした塩を

適量摂るのがよいだろうな、

と思っています。

 

 

 

これらには、

カリウムはもちろん、

カルシウム、マグネシウムなど

健康維持に重要とされる

ミネラル成分が豊富である事が

知られています。

 

難しく考えるまでもなく

海の恵みである

天然の塩が

美味しい事は

多くの方にも

共感頂けるのでは

ないでしょうか。

 

 

 

 

 


自宅で、できる「塩分摂取量」の検査を活用しましょう!

 

以前は、

病院に行かなければ

受けられなかった

「塩分摂取量」の検査が、

自宅で手軽に出来るように

なりました。

 

株式会社ヘルスケアシステムズさんの

カラダチェック

をご紹介しておきます。

 

 

 

 

 

 

塩分摂取量を

評価するのに、

病院での検査でも

実際に尿を用いて行っています。

従いまして、

こちらの検査キットでの

結果は信頼できると

思われます。

 

届きました

検査結果を見て、

ご自身の

食生活を見直すきっかけ

にして頂くと

よいでしょうね。

 

 

*カラダチェックさんの

検査キット体験レビューです。

こちらも、どうぞご覧下さい。!

今話題の腸活。自宅で、「腸内フローラ」検査をやってみた!

 

お読みいただき、

ありがとうございました。

 


 

石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭


現役医師、医学博士。二児の父。徳川幕府・直参旗本石川家末裔。
ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!との信念からマインドセット、食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

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