古武術に学ぶ、”ぎっくり腰”を防ぐ身体の使い方。

武術から、日常生活を楽にする「カラダの動作」の知恵を引き出す!

 

 

 

 

今回は、

武術研究者でいらっしゃる

甲野 善紀 氏著の

驚くほど日常生活を楽にする

武術&身体術

古武術介護を提唱されている

岡田 慎一郎氏の

体の使い方を変えればこんなに

疲れない!

という、なかなかに

面白かった2冊の内容を

紹介しながら

少し考察を交えて

記事を書いてみたいと思います。

 

驚くほど日常生活を楽にする武術&身体術

驚くほど日常生活を楽にする武術&身体術

  • 作者:甲野善紀/甲野陽紀
  • 出版社:山と渓谷社
  • 発売日: 2014年03月

 

体の使い方を変えればこんなに疲れない!

体の使い方を変えればこんなに疲れない!

  • 作者:岡田慎一郎
  • 出版社:産業編集センター
  • 発売日: 2015年12月

 

 

 

どうも、

内容的に似ているな、

と思って読んでいましたら

リハビリなどを専門とする

理学療法士さんでもある

岡田氏は、

この甲野 善紀 氏との

出会いから、

インスピレーションを

受けたご様子である事が

分かり、合点がいきました!

 



 

では、

武術が、

なぜ日常の動作につながるのか?

につきまして

甲野氏の言葉を引用させて

頂きます。

人間もその生物の一種である限り、

自分自身の肉体と精神を維持して

生き続けるという事は、

絶え間のない対応の

連続です。

そうした観点からみれば、

いちおう敵対する相手という

存在をたてて、それに対して

最も効率のいい動きを

追求している

武術の稽古が、

日常の生活でも

役に立たないはずはありません。

※驚くほど日常生活を楽にする武術&身体術より引用です。

 

 

 

なるほど、確かに

いつ、どんな状況でも

無駄なく、無理なく、

身体をうまく使えるように

鍛錬する事は、

普段の動作にも

活かされる事は間違いないでしょうね。

 

武士が

戦いの場において

誰かが襲いかかってくるような

危険な状況で

「ちょっと腰が痛いから。。。」

「身体が硬くて動きづらいから。。。」

では、話になりませんよね。

 

というわけで。

これらの本で、

現代人に多い、

「腰痛」

とくに、

「ぎっくり腰」

を予防する、身体の使い方を

みていく事に致します。

 



 


上半身と下半身の動きが分断されている事が、腰痛の原因になりえる

 

大切な事は、

骨盤と腰骨がまっすぐ、な

姿勢を心掛ける事

であるようです。

こうする事で、

腰一点に

全身の負荷が

集中する事が避けられます。

また

動く際にも、

この点を意識すると

よいそうです。

具体的には、

肩の力をぬいて、

股関節や

膝関節を軽く曲げる。

腰だけではなく、

下半身全体で、

身体の重さを

支えるイメージですね。

 

こうした姿勢は、

日本の伝統芸能で

非常によく見られる

姿勢であるとされています。

日本舞踊や

能、狂言。

そして古武術。

着物を着て、帯を巻くことで

骨盤と腰骨が

反ったり、丸まったりせず

まっすぐに固定される

効果が期待できます。

 

 

 

また、

よく言われている事ですが、

重いものを持ち上げる際には、

必ず膝をしっかり曲げて、

腰を落として、

下半身全体を使う、

という意識が大切ですね。

常に、

腰と腰骨がまっすぐに保たれているか?

注意していきましょう!

 


くしゃみ、をする姿勢にもご用心?!

 

 

 

これらの本で

なるほど!

と、とても新鮮に感じたのが、

「くしゃみ」が原因で

ぎっくり腰になる可能性がある

との医学的な指摘でした。

※くしゃみ、腰痛で

医学文献サイトを検索すると、

いくつかの研究報告がある事にも

驚きました。。。

Biomechanical analysis of lowback load when sneezing.

Hasegawa T, Katsuhira J, Matsudaira K, Iwakiri K, Maruyama H.

※外部サイトへリンクします。

 

これは、

人が、

「くしゃみ」

をする際、

一般的には

身体を緊張させてしまい、

ふんばる事で、

腰に急激に負荷が加わるため

と考えられているようです。

 

これを予防するには、

どこかに手をかけて

身体の支えとするのが

よいのでは?

との考察があります。

くしゃみ

による体圧を

分散させるため、でしょうかね。

先の英語論文でも

そのようなコメントが

書かれていました。

そして、同時に

腰と腰骨がまっすぐに、

も大切なんでしょうね。

 

多くの場合、突然したくなる

くしゃみ、

の際に、いろいろ思い巡らす

余裕はないかも知れませんが笑

非常に示唆に富む指摘で

個人的には

とても勉強になりました。

 



 

加えて

普段の仕事で

座り仕事が多い方も、

腰痛にお悩みのように

思われます。

上半身と下半身の繋がり、

腰骨と骨盤の繋がり。

反り返ったり、

猫背になっていないか?

など。

これらを意識する事が、

多少なりとも

腰痛予防になりそうです。

 

我々日本人の

ご先祖様の遺産とも

言える

古武術や

伝統芸能から、

身体の使い方について

真摯に学んでいきたいですね。

 

※座りすぎ、に関する記事も是非ご覧下さい。

健康寿命を損なう、座りすぎの姿勢にご用心!

 

石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭


現役医師、医学博士。二児の父。徳川幕府・直参旗本石川家末裔。
ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!との信念からマインドセット、食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

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