健康寿命のために、歯周病の予防と治療を!

本当に、怖い、歯周病。。。

みなさん、歯を大切にしていますか?

歯の健康を維持するために、なにか行動していますか?

もしそうでないとしたら、是非今日から

「歯、口腔内の健康」

に是非とも関心を持っていただき、すぐに実行して欲しい。

そんな思いで、今回の記事を書いてみたいと思います。

※専門的な医学用語が複数出てきますが、なるべく分かりやすい説明を心掛けたつもりです。

 

 


口腔内の細菌が、歯周病で弱った歯茎から血液内に侵入する!

 

口の中は、、実に多くの細菌が生息している環境でもあります。

その数は、なんと約100億個!程度との報告があります。

そして中には、毒素をもつ細菌も含まれています。

こうした細菌は、どのような経路で血液内に侵入するのでしょうか?

その経路は、

  1. 虫歯の穴
  2. 歯と、歯茎の間にある溝、歯肉溝

とされています。

テレビのCMなどで、

「歯周ポケット」

という言葉を聞いた事があるかと思います。

これは、歯肉溝が、炎症や損傷で弱くなり、更に溝が深くなってしまう

現象を、そのように呼ぶとされています。

また、ここに侵入した細菌は、増殖し、バイオ・フィルムという

防御バリアを形成する事になります。

医療の現場でも、たとえば長期間血管内に留置されている、

カテーテルの周囲などに、細菌が「バイオ・フィルム」が出来てしまう

事がよく知られています。

これのなにが、問題かと言いますと。

このフィルムで覆われた領域の

細菌の集団には、「抗生物質」が効力を発しない、という点です。

まさに、「バリア」で、こうなりますと、器具ではがす、など

物理的に取り除く以外に方法がなくなります。

さらに、恐ろしい事に、このバイオ・フィルムが原因で、

歯肉には、「潰瘍」が続発します。。。

そこから、血液内に細菌が入る病態、

「菌血症」

と呼ばれる疾患につながり、

場合によっては、心臓、ならびに肝臓や腎臓など主要臓器の機能不全を

引き起こし、時に致命的となりうる

「敗血症」

が惹起されます。

最近、多くの病気で、

「慢性の炎症」

が、その原因として、大変注目を集めています。

血管の老化が原因のひとつとされている、「動脈硬化」。

そして動脈硬化は、心筋梗塞や、脳梗塞、慢性腎臓病の主要な原因でもあります。

興味深いことに、この動脈硬化の進展に、

さきほど説明した、口腔内から血液内に侵入した細菌も、

深く関わっている可能性について、いくつかの研究論文が報告されています。

ごく簡単に説明しますと、血管に付着した細菌は、血管の内側の

細胞にダメージを与えます。そして、その周囲に、血管内の成分(コレステロール)

などが反応し、変性を起こします。更には、身体を守る防御機構である、

免疫細胞も、「変性をおこした物質」を駆除するために、この部位に集まってきます。

特にマクロファージ(貪食細胞)が、これを担当しており、これらの死骸が積み重なり、

アテローム(粥腫)を形づくり、アテローム性動脈硬化、に至ります。

こうした場所では、血小板(血をとめる成分)が塊となり、「血栓」と呼ばれる

状態になります。これが、全身の血管に飛散し、血管を詰まらせ、

心筋梗塞や、脳梗塞を惹起します。

もし、歯周病や虫歯が適正に治療されない場合、常に血管内に、口の中の細菌が

侵入し続ける事になり、血管内には「慢性の炎症」が持続する訳です。。。

これが、いかに恐ろしいか、裏付けてくれる研究をご紹介します。

口腔内の細菌が、なんとアルツハイマー型認知症の原因にもなりうる!

という学術論文です。

 

2013;36(4):665-77. doi: 10.3233/JAD-121918.

Determining the presence of periodontopathic virulence factors in short-term postmortem Alzheimer’s disease brain tissue.

※クリックで、pubmedのサイトへリンクします。

※ 参考文献

「白米が健康寿命を縮める〜最新の医学研究でわかった口内細菌の恐怖〜」

著 花田 信弘 氏

ご高齢の方の、いわゆる認知症として社会的にも問題となっている、

「アルツハイマー病」

歯周病も原因のひとつである可能性がある。

となれば、予防と治療のために行動すべきですよね!


白米を食べる生活が、日本人の虫歯を増やす??

 

最近、世間では、

「糖質制限」がダイエットのための食生活として、話題なっているかと思われます。

そして、糖質制限は、実は

歯の健康

にとっても、どうやら大切であると考えてよさそうです。

先にあげた虫歯や歯周病の原因となる

細菌(連鎖球菌である、ミュータンス菌)が栄養源としているのが、

糖類、特に砂糖であるとされています。

そして、日本人の食生活にとっては欠かせない

白米もまた、虫歯と関係があるという、斬新な指摘の本についても触れておきます。

 

白米が健康寿命を縮める

白米が健康寿命を縮める

  • 作者:花田信弘
  • 出版社:光文社
  • 発売日: 2015年12月16日

 

こちらでは、

縄文時代の人骨に残った歯から、成人のう歯(虫歯)がみつかっています。

との記述があります。

これは、稲作を初めて、米飯を食べるという習慣が始まった頃から、

太古の日本人は、「虫歯」に悩むようになってきたという

文化人類学的な視点からの考察で、とても面白いと感じます。

 

「白米が健康寿命を縮める〜最新の医学研究でわかった口内細菌の恐怖〜」

著 花田 信弘 氏 より引用。

また

京都大学の霊長類研究所と鶴見大学の歯学部が共同で、チンパンジーの歯について

研究をしたところ、チンパンジーには虫歯も歯周病も起こらないことがわかりました。

とも記載されています。

実に興味深い知見ですね。

本書では、「加熱した食事をたべているかどうか」が原因であると

結論づけています。非加熱の米や、芋にはβデンプンという成分が含まれているそうです。

これを加熱すると、αデンプンに変化し、唾液のアミラーゼ酵素で分解されやすくなり、

二糖類の麦芽糖に分解された結果、口腔内細菌の栄養源になる、との解説でした。

我々の大好きな炊きたてご飯は、虫歯の原因。。。

なんとも厳しい現実を知らされた気分になりますね。

ただし、やはり出来る限り砂糖を控える事が、歯の健康を守る上では

賢明な選択と考えるべきでしょうね。

そして、より積極的な対策として、他になにが出来るのか考える事にしましょう。


虫歯、歯周病予防にこそ、お金と時間を使いましょう!

 

ここで、もう一冊、本を紹介致します。


なぜ日本人は歯を大切にしないのか―後悔のない人生のために

領木 誠一氏 著

ご縁あって、領木先生とは、一度面識を持たせて頂いています。

とても歯のお綺麗な、そしてバイタリティ溢れる素敵な先生でした。

腎臓内科医ですが、健康寿命に関わる歯の健康にも興味ある私としては、

大変勉強になるお話も聞けて、楽しい一時でもありました。

この本のなかで、

「PREZIDENT」誌の2012年11月20号の記事で健康について後悔したことの

第一位は

「歯の定期健診を受ければよかった」

(283ポイント)という記述がありました。

領木 誠一氏 著「なぜ日本人は歯を大切にしないのか」より引用

と紹介されていました。

口腔ケアを、怠ってきたために、高齢になった際に

入れ歯となってしまい、うまく咀嚼(噛むこと)が出来なくなり

「誤嚥性肺炎」

の発生リスクが高まる事も知られています。

私も、誤嚥性肺炎の入院治療を必要とするご高齢の方には

必ず、歯科口腔外科の診察を義務つけ、口腔ケアの指導を依頼しています。

 

 

肺炎は「口」で止められた!

肺炎は「口」で止められた!

  • 作者:米山武義
  • 出版社:青春出版社
  • 発売日: 2017年11月02日

 

 

先のアンケート結果からは、

自分の歯を失う事で、様々な健康被害にあっている現状を

大いに後悔している人が実に多い。。。

とても、示唆に富み、教訓として心に留めるべき事実と思われます。

というわけで。

早速、歯の定期検診を受けましょう!

普通の歯科医院の多くで、虫歯や歯周病の有無のチェックに加えて

Professional Mechanical Tooth Cleaning、略称:PMTC

と呼ばれる、歯石・バイオフィルム除去の施術を受ける事が

可能です。

先にお話しました、バイオ・フィルムは、

通常の歯磨きでは、なかなか取り切れないとされています。

歯周病の予防に、確実な効果があると思われますので、お試しいただくとよいと

思われます。

また、同時に歯科医師や、歯科衛生士さんに口腔内や歯を観察して

いただく事で、自分 が行っている歯磨き方法の問題点(磨き残しなど)、

言うなれば、歯磨きのクセ、に気がつく事も出来ます。

我々の年代になると、改めて自分の歯磨き習慣が、適正であるのか?

などと改めて考えませんよね。

こうして、歯の健康維持のため、プロから定期的に「指導を受ける」

まずは、そういうマインド・セットを整えましょう。

実際私も、40歳ごろから

2−3ヶ月に、一回は、必ず、かかりつけ歯科医院で、

定期検診・PMTCを受けるようにしています。

これで、以前かぶせていた歯に(症状はまったくなかったですが)

虫歯が見つかり、治療を受ける事が出来ました!

我々が幼少時に受けた歯科治療で、使われた

金属の詰め物は、金属アレルギーを惹起し、全身性の皮膚炎と

関連がある、との学術研究もあります。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ajps/8/4/8_327/_pdf/-char/ja

*クリックにて、原著論文閲覧できます。

健康寿命に、とっては重大な脅威ですね。

もし気になる方がいらっしゃいましたら、この点についても

歯科医と相談してみましょう。

腎臓内科医として、人間ドックも、もちろん大切とは思っていますが、

それ以上に、頻繁に歯科検診を受ける事のほうが、より重要である言ってもよいと考えます。

 

※追加記事)歯磨きオイルについて

最近、面白いものを見つけ、早速使っています。

研磨剤や発泡剤を一切使わない、歯と歯茎に優しい

オーガニックの精油を用いた、

「歯の美容液」

とも呼べる、歯磨きオイルです。

https://www.cosmekitchen-webstore.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=0803813008207

*Cosme kitchenのサイトにリンクします。

 

これに含まれる tee tree oilについても学術論文を紹介しておきます。

. 2013 Sep; 7(Suppl 1): S71–S77.
PMCID: PMC4054083
PMID: 24966732

Antimicrobial efficacy of five essential oils against oral pathogens: An in vitro study

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4054083/

※上記クリックで、原著論文が閲覧できます。

 

この論文では、オーガニック精油である, peppermint oil,やtea tree oilの

最小発育阻止濃度minimum inhibitory concentration、MIC)、微生物の生育を抑える抗生物質の

最少濃度について検討されています。

シャーレの中で、最近を精油と混ぜて、細菌の発育が抑えられている写真など、

分かりやすい画像が閲覧できます。

結論として、tea tree oilには明らかに口腔内細菌の増殖抑制効果が確認できたそうです!

 

気になる使い心地としては、

ミントの清涼感に加えて、他の森の木々などから得られた精油成分香りも混ざり

なんとも複雑で、スパイシーな味と香りが、口の中に広がり、鼻腔をくすぐります。

精油、ですが、決してアブラのベトベトした感じはなく、

むしろ使用後は、口腔内が消毒されたように

スッキリ!します。

また、これを寝る前に使うと、翌朝までその効果が続いている印象です!

研究結果から考えておそらく

磨き残しの歯の汚れに潜む細菌の生育が抑えられた結果でしょうかね。

以上、初めての歯磨き体験にワクワク出来ました!

歯の美容液のネーミングは、伊達ではなさそうです(笑)。

 

医学的な効果も検証されており、天然成分という安心感もありますので

ご興味あれば、試してみてはいかがでしょうか?

 


ガムジョイオイル(オイルとハーブの液体歯磨き) 国内正規代理店商品

 

 

 

今回のまとめ

 

◎歯周病や、虫歯は全身の病気に繋がり、健康寿命にとって重大な脅威!

◎食事や、間食の際に極力「砂糖」を避けるようにしましょう!

◎定期的に、歯科検診を受ける生活習慣が大切です!