健康寿命に効果的な、入浴方法とは?

寒さ厳しい、今の季節。

ゆっくりと、暖かい風呂に入って身体を休め、

明日への英気を養いたいところですね。

そこで、今回のテーマは、

「健康寿命に効く、効果的な入浴の方法」

について、お伝えしたいと思います。

 


損傷を受けた、自分の細胞のタンパク質を修復する、HSPを知っていますか?

 

我々の細胞は、常になんらかの ”ストレス”にさらされている、と言えます。

いわゆる、精神的な「ストレス」のみならず、

細菌や、ウイルスなどの感染というストレス。

熱や紫外線といった、化学的なストレス。

物理的な圧力を受ける事も、ストレス、と考えられます。

問題は、こうしたストレスを受ける事で、細胞を構成する主要な成分である、

「タンパク質」がダメージを受けます。

しかし、同時に、こうした細胞を修復する、タンパク質が生成される事が

知られています。

これを、

「ヒート・ショック・プロテイン(Heat shock protein) 」と呼びます。

私が、このHSPの存在を初めて知ったのは、

大学院時代で すでに10年以上も昔になります。

当時、研究室の先輩が、このHSPを使って基礎研究をされていて、

そういう現象があるんだな、どうやって臨床に応用するのだろう?

などと漠然と考えていた事を、懐かしく思い出しています。

今になり、健康寿命のサイトで、HPSについて

詳しく調べて記事を書くにあたり

改めてとても興味深いと感じています。

 

今回も、これについて、とても詳しく解説して下さっている一冊を紹介しながら、

以下すすめていきます。

 

ヒートショックプロテイン加温健康法

ヒートショックプロテイン加温健康法

  • 作者:伊藤要子
  • 出版社:法研
  • 発売日: 2013年11月22日

 

このタンパク質の発見の経緯については、このように書かれています。

ヒートショックプロテインは、1962年、イタリアのリトッサ先生の

ショウジョウバエの実験でその存在が示され、その後HPSの遺伝子も特定された。

リトッサ先生は、ショウジョウバエをいつもの25℃より高い30℃の温度で

飼育すると増えるタンパク質があることを染色体の変化で観察した。その後、

そのタンパク質は、Heat(熱)、shock(ショック)、protein(タンパク質)

名づけられた。

ヒート・ショック・プロテイン加温健康法より引用

身体が、加温される事で、自身を修復するタンパク質が増える!

これは、確かに健康の回復に寄与する現象と考えられます。

では、実際にはどういう方法がよいのか?

そこで、著者である伊藤教授がオススメしているのが、

「HSP入浴法」

になります。


42℃のお湯で、10分間が、ひとつの目安。

 

ご紹介した、ヒート・ショック・プロテイン加温健康法、第4章を

参考に、湯の温度設定と、入浴時間について見ていきましょう。

こちらには、

42℃で10分、41℃で15分、40℃で20分、との目安が書かれています。

但し書きにもありますが、高齢の方や、血圧の薬を飲まれているような方は、

無理せず、40℃の半身浴から、少しづつ入浴時間を長くする事が望ましいと

思われます。

湯船の温度が正確に分かればよいですが、ご家庭ですと、少し分かりにくいような

気もしますね。

今は、保温機能がついている浴槽もあるようですが、湯気とともに放熱している

点にも注意が必要であると思われます。

よって、本では、顔だけ出せるスペースを残して、風呂にフタをして

入浴するイラストが載っています(笑)。

あと、スーパー銭湯などでは、浴室の壁に温度表示があるのを見かける場合が

あると思います。

おそらく、常に湯が循環していて、ほぼ一定の温度が維持されている可能性が

高いので、もし時計でもあれば、これを見ながら10分入浴する、という

スタイルがよさそうですね。

私も、息子とたまに立ち寄る、昭和の香りただよう銭湯さんでは、

なんと、脱衣所の壁に、

「HSP入浴法」について、書かれており、

しっかりと健康増進の啓発に取り組んでいるな、と感心している次第です。

http://1010gifu.com/map/noharayu/

※岐阜市・のはら湯さんのサイトへリンクします。

さて、実際に42℃、10分は 慣れないと、かなり身体に負担を感じる

ように思われます。

ここでも、無理は禁物です。また風呂からあがりましたら、

充分に水分をとる事も、是非心掛けましょう。

ただ、本来はこれぐらい、しっかり身体を温める必要があるのでしょうね。

この入浴時間は、

体温を38℃に保つ

事を目的として、算出されているそうです。

38℃、というと、みなさんは、例えばインフルエンザにかかった!

病気で高熱が出ている!

そんなイメージなのではないでしょうか。

これは、細菌やウイルスなどの感染症と戦うため、

身体を守る免疫系が活性化して起きる現象な訳です。

従いまして、入浴で、外からストレスを加え体温をあげる事はすなわち

HPSも関与する免疫活性化状態、を人工的に創り出している、と言えます。

という事は、感染にかかり始めた初期、潜伏期間などに、

HSP入浴法は、実に効果的な感染予防になる!

こう考えて差し支えないと感じています。

少し調子が悪いから、風呂はやめておこうかな。。。ではなく、

是非、HSP入浴!!を実践し、ビタミン、水分をしっかり摂って、

就寝を推奨致します。

実際、この季節毎日、HSP入浴をしていれば、特に副作用なく

健康維持が出来る可能性があると思っています。

加えて、入浴後かなり長い時間、身体の芯から温まっている事が実感できます。

冬場はもちろん、夏場でも、HSP入浴後に、充分な水分補給をする事で

夏の暑さに負けない、熱中症対策にもなると言えますね。

 


感染予防たけじゃない、ダイエットや美容への効果が期待できるHPS入浴?!

 

やや熱め、の風呂に、少し長めに入る。

慣れれば、これほど簡単で快適な健康法はないだろう、と思われるHPS入浴。

更に、興味深い効果が注目されているようです。

学術論文も引用しながら、これについてもご説明したいと思います。

 

1)減量(ダイエット)対策としての有効性。

 

HPSでは体温が上昇することで、同時に血行促進、代謝の活性化が得られる事は

間違いないと言えます。

これによって中性脂肪が燃焼されるという効果が期待できます。

更に。

HSPは、骨格筋のタンパク質を増やす事にもなります。

つまりは筋肉量が増えるのです。筋肉は、なにもしなくても

カロリーを消費する(これを基礎代謝と言います)ため、

熱を発生しやすい身体になり、減量効果が期待できる、という結果が得られます。

以下の最新の医学研究でも、温熱による抗炎症効果や体重過多の成人への

代謝改善効果について報告されています。

2018 Dec 1;125(6):2008-2018. doi: 10.1152/japplphysiol.00407.2018. Epub 2018 Oct 18.

Acute and chronic effects of hot water immersion on inflammation and metabolism in sedentary, overweight adults.

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30335579

※ この論文の概要について読める外部サイトにリンクします。

 

2)肌の健康への効果

 

本の中では、42℃洗顔、について説明がされています。

これは、肌の汚れや、化粧品を落とすためではなく、

顔の地肌のHSPを活性化させ、肌の調子を整える、という

方法と紹介されています。

これに関しては、再春館製薬所さんのホーム・ページが参考になります。

こちらでは、シミやシワを防ぐ、HPS70の機能についてイラスト入りで

記事が載っています。

https://www.saishunkan.co.jp/labo/report/hsps02/index.html

※ 再春館製薬所のサイトへリンクします。

なおHPS70については、動物実験の研究報告ですが、

加温による効果についての論文も閲覧出来ます。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0306456517301638?via%3Dihub

※ この論文の概要について読める外部サイトにリンクします。

あまり化粧には興味がない男性諸氏でも、

もちろん、肌のトラブルはないに越した事はなく、

活き活き元気そうに見えるか?は顔の肌つやも関係しており

仕事上、他人に与える印象という意味でも大切であると思われます。

私も、42℃洗顔やってみようかな(笑)であります。

 

 

 

まとめ

健康増進、冬場の感染対策に、HSP入浴はとてもおすすめと思われます。

シャワーで簡単に済ます、では体温があがらず、HSP入浴の効果は期待できないと言えます。

古来から、湯治(とうじ)という言葉があるとおり、風呂や温泉にゆったり浸かる事は、

我々日本人の叡智と言えます。

まずは、無理せず、半身浴で短時間でもよいので、熱い風呂に浸かる習慣から

始めてみてはいかがでしょうか。

とは言え 難しく考えず

リラックスして 身体が活性化するイメージを映像化

しながら湯を楽しむのが 良いと思われます。

ダイエットや、美容にも効果的なHPS入浴。

医学的にもおおきな副作用は、まずあり得ないため、早速今日からお試しを!

ありがとうございました。