今回は、旗本末裔として、
平和な世の中が続いた江戸時代の価値をお伝えしたいです!!
※平和な時代だからこそ、芸術文化を愉しむ、という娯楽が存在しうる。
今この瞬間も、世界中では戦乱に巻き込まれ、
命を失う人達が絶えません。。。
「平成」の時代、我々日本人は幸いにも平和を謳歌してきましたが、
これから元号が変わろうとする時代に生きる私達は、
果たして、この「平和」な社会を維持していけるだろうか?
将来を担うであろう、息子達と遊びながらも、ふとそんな事を
思ったりしています。
二度の世界大戦に巻き込まれた、「昭和」と呼ばれた時代のはるか昔。。。
徳川幕府が、為政者であった「江戸時代」。
我が国は、実に260年もの長きに渡って、平和な社会を実現していた事を
是非とも思い起こして欲しいと思います。
昨今、
パクス・トクガワーナ ラテン語のPax を引用、つまり”徳川の平和”
という表現が用いられるようになり、学者達の間で
この時代を価値を再評価しよう、という動きが見られます。
つい最近読んだ、以下の本は、これからの日本がとるべき
国家戦略についての啓発書ではありましたが、その中で日本の歴史を俯瞰し、
江戸幕府の功績として、内戦を終結させ、長きに渡って平和な社会を
実現させた事について言及されていました。
- 作者:エドワード・ルトワック/奥山 真司
- 出版社:文藝春秋
- 発売日: 2018年09月20日
徳川幕府を支える一翼を担っていたであろう、
旗本家臣団であった当石川家ご先祖様。
ご先祖様方は代々、
戦のない世の中、
民が安らかに暮らせる世の中。
その実現のため、徳川家に忠節を尽くしつつ
崇高な使命感、矜持と共に生きた
武士(もののふ)であったであろう事に、私自身も強い誇りを感じています。
柳営会に入会する少し前に、
パクス・トクガワーナという視座を、私に与えてくれた一冊をご紹介します。
犬将軍―綱吉は名君か暴君か
価格もさる事ながら、その厚さもやや大袈裟に言えば
辞書!ぐらいはある、実に読み応えのある本でした。
歴史の教科書では、犬公方、とやや揶揄した呼び名で有名な、
徳川五代将軍、「徳川 綱吉」公。
本書をごく簡潔にまとめれば
綱吉公の時代、その治世になされた数々の施策にて
長きに渡る徳川の平和の礎が築かれたという立場で様々な史実が検証されており、
個人的には大変興味深く拝読出来ました。
実際に、綱吉公の治世における「元禄時代」というのは、
特に上方(大阪や京都)で
町民の文化が花開いた時代としてよく知られていますよね。
浄瑠璃、歌舞伎、浮世絵など。
今も、日本が世界に誇る、大切な先人の文化であるこれらは
町人達が、裕福な経済力を背景に、華美な暮らしが出来るようになった
事で、発展してきたといって間違いないでしょう。
確かに、戦乱の世で、明日も知れない暮らしでは、こうした
文化を愉しむ、などという余裕はきっとなかったはずです。
その意味で、まさに、パクス・トクガワーナの基盤が創られた時代、
と言えそうです。
歴史の検証は、専門家に任せるとして、
綱吉公の時代を、こうして様々な側面から、公平に見つめてみたいものです。
そして、当旗本大嶋石川家、三代御当主
石川 總乘(ふさのり)公は、なんと、この徳川 綱吉公の
御小姓をお勤めし、元禄15年(1702年)、
従五位下備中守に叙任されたとの史実が判明しています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%B7%9D%E7%B7%8F%E4%B9%97
※Wikipediaのページにリンクします。
そして、晩年には旗本としては幕閣の地位としては最高位である
伏見奉行
に任ぜられていたそうです。
※Wikipediaのページにリンクします。
更に、豊田市郷土資料館には、
石川 總乘公が奉納された剣が保管されているそうです(非公開史料)。
下の写真では、康繼の刻印が確認できます。(※クリックで拡大表示します)
これは、越前康繼(えちぜんやすつぐ)
という、江戸幕府御用鍛冶!の名工の家系の方とされています。
刀好き、の方でしたら、あるいは、ご存じかも知れませんね。
以下の記事では、葵の御紋を、作った刀に刻むことを許された者
であったとされております。
よって、正真正銘の、直参旗本ゆかりの一刀である事の証明と言えますね。
とても感慨深いです。。。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%8A%E5%89%8D%E5%BA%B7%E7%B6%99
※Wikipediaのページにリンクします。
※写真は、岡崎地方史研究会 柴田 知憲のご厚意にて拝受し、本文は
豊田市郷土史研究会・研究紀要第十集を参照致しました。禁・無断転載。
以上。
今回は、パクス・トクガワーナを、徳川 綱吉公ならびに、
同じ時代をともに歩んだであろう、
当旗本大嶋石川家、三代御当主 石川 總乘 公ともに振り返り、
「江戸時代の平和」の価値、
について、あれこれ雑文を書いてみました。
私も、自分の出来る範囲で、柳営末裔の矜持を胸に
「平和な世の中」
を守るための行動を示していきたいな、と思う次第です。
いつもお読みいただき、誠にありがとうございます!!