現役医師が、患者さんに⁈「大腸カメラ体験記」〜前編〜

誰よりも詳しい、現役医師自らの「大腸カメラ体験談!!」前編

 

〜前編〜

大腸ガン検診って必要なの?

検診結果で

異常が見つかったら?

検査後の心得につきまして。

 

 

先日、

ある施設で

人間ドックを受けました。

健康長寿!を掲げて

サイト運営する私としましては、

食事やライフスタイルを整える

0次予防活動推進はもちろんですが、

万が一、に備えて

一次予防である

「健康診断」

も定期的に受けるように、

と心がけ、実践しています。

 

 

 

今回、

大腸癌スクリーニング検査にて、

便中トランスフェリン陽性!

の結果を受けました。

 




 

この検査結果の意味するところは?

更なる精密検査は必要なのか?

 

これらについての

医学的な解説を加えつつ、

意を決して受ける事にした

「大腸カメラ検査」

の実体験につきまして。

 

現役医師であると同時に、

検査結果に狼狽え、

大腸カメラにビビる

ひとりの

中年男子のリアルな体験記として

誰よりも詳しい、大腸カメラ体験談!!を

前編と後編の二部に分けまして

お届けしたいと

思います。

 




日本人に増えている、大腸癌。早期発見のために、大腸カメラを!

 

 

日本医師会のホーム・ページにも

書かれている通り、

40歳以上の方は

大腸ガン検診

を受ける事が推奨されています。

 

https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/type/largeintestine/checkup/

※日本医師会のサイトへリンクします。

 

お住まいの

市町村でも実施されているので

是非とも検診をご検討下さい。

 

お腹の調子がすぐれない、、、

便秘が続いている、、、

血縁関係の方に、

大腸ガンを患った方がいる、、、

血便?かもしれない、、、

 

こうした方で、

なおかつ40歳以上でしたら

大腸ガン検診は必須

と言えます。

 

 

 

国立がん研究センターの

統計解析によりますと、

2018年のガン罹患予測数では

大腸ガンが最も多い!

とされているようです。。。

早期発見、早期治療がなにより大切と言えますね。

 

 

 

https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html

※2018 国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センターのサイトへリンクします。

 

そして

大腸ガン検診で

行われる検査は

自分の便を採取して

提出するという、とても簡便な方法です。

(通常2回分の便を採取し提出します)。

 

そして、この検査手法は

大腸ガン検診ガイドラインでも

推奨度A(もっともオススメの検査)

として公表されています。

 

http://canscreen.ncc.go.jp/pdf/guideline/colon_full080319.pdf

※大腸ガン検診ガイドラインへリンクします。

 

では、結果判定については

どう考えるとよいのでしょうか?

一般には

「便潜血」検査結果として、

お手元に届く事が多いと思われますが、

この解釈には少し注意が必要です。

以下のサイトで、よくまとめられているので

ご参照下さい。

 

https://www.handa-center.jp/medical/checkuplist/pdf/bensenketsu.pdf

※便潜血検査の解説サイトへリンクします。

 

各自治体のガン検診や

人間ドック実施施設による違いについては

全て把握している訳ではありませんが、

便潜血の結果が、

便中ヘモグロビン、陽性(+)、陰性(-)

で記載されているのか?

これに加えて、

便中トランスフェリンの陽性(+)、陰性(-)

も付記されているのか?

にご注目下さい。

あるいは、単に便潜血の陽性(+)、陰性(-)

という結果報告もあるかも知れません。

 

https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/161060-1-14.pdf

※便中トランスフェリンについて更に詳しく知りたい方は、上のリンクをクリック。

 

簡単にまとめますと、

便潜血が2回とも陽性、

という判定であれば、

是非とも、消化器内科を御受診されて

精密検査(大腸カメラ)

を受ける段取りをすすめて

欲しいと思います。

 

 

 

もし便潜血が2回とも陰性

の場合はどうするか?

先に書きましたとおり、

便ヘモグロビンあるいは、便トランスフェリン

どちらかが陽性という結果であれば、

やはり大腸カメラ検査へ

すすむのが良いと

わたしは考えています。

 

つまりは、

単に便潜血陰性、であっても

上記のように厳密に考えると

ひと安心ではない訳ですね。。。

 

という訳で。

わたしの場合は

便中ヘモグロビン陰性、

便中トランスフェリン陽性、

の結果に、

やや狼狽えながらも、

すぐに気持ちを切り替え、

「よい機会だから、大腸カメラを受けてみよう!」

とすぐに行動に移す事にしました。

 




腸のバリウム検査である

「注腸検査」など

他の方法もあるには、ありますが、

そこで更に異常が指摘されたら

結局は、大腸カメラの検査が

提案される事になります。

 

二度手間は、面倒だな、と

思いまして。

*一個人の見解です。

 

では、どこで検査を受けようか?

これをお読み下さっている

一般の方々は

現役医師が、

人間ドックで異常を指摘された時、

どのように対処するのか?

ご興味があるのではないでしょうか。

 

疑われる病気にもよりますが、

今回のような

「大腸カメラ検査」であれば、

間違いなく、近所の

「胃カメラ・大腸カメラ検査」の看板を掲げる

診療所・クリニックさんがオススメと言えます!

 

御持病があり

すでに病院の複数の診療科にて

通院治療を受けている方以外の

特にご病気を抱えていない方につきましては、

慌てて

総合病院や、大学病院を受診しないように

お願いします!

 

これについては、

少し紙幅を割いてご説明申し上げます。

 

みなさんは、

ご自分が

「大腸カメラ検査」を受ける際に、

なにが最も気になるでしょうか?

 

 

検査に苦痛はないだろうか。。。

大腸カメラを扱う先生の腕前はどうだろうか。。。

日帰りで大丈夫か、仕事は休んだ方がよいのか。。。

検査の後、車の運転は大丈夫だろうか。。。

おおよそ、このようなところではないでしょうか。

もちろん、細かい事を言えば

検査に伴う合併症などのリスク、についても

お知りになりたいかも知れませんね。

 

では、これらの心配を軽減するには、

大腸カメラを扱う先生は、

ベテランの医師で

痛みの少ない方法で検査を

実施してくれて、

仕事にも影響が少ない方が望ましい、

という事になりますよね。

 

医師である私も、検査を受ける身であれば

当然同じように考えます。

 

総合病院や大学病院は、

町の診療所で対応出来ない

高額な検査であったり、

手術や 入院治療が必要な方を

優先して診察する使命を

課せられている

医療機関です。

 

従いまして

大腸カメラに関して言えば

より緊急度が高い方、

合併症のある方、、

つまりは 下血が続いているような方や

慢性の心臓部で ペース メーカーが

留置されており

様々な薬を飲んでいるような方が

どうしても優先されます。

よって

検診異常のみで

症状のない方はなかなか検査予約が

取りにくいと言えます。

 

さらには これらの医療機関は

研修医や、若手医師が

トレーニングを積む病院であり、

彼らが検査の担当である事が多くなります。

 

修行中の身であるので、どうしても

痛くない大腸カメラを施行する腕前については、

何十年間、毎日やっていらっしゃる

町のベテラン医師に比べれば

見劣りする事は否めません。

もちろん

若手を育てるために

進んでご協力したいという志の方が

いらっしゃいましたら、

いち勤務医として

感謝申し上げる次第です。

 

 

町の「大腸カメラ専門医」

は、検査にかけては超ベテランで

いらっしゃいます。

そして、もし

「あそこの大腸カメラは痛くて大変。。。」

などの風評がたてば、

あっという間に患者さんは集まらなくなり

経営危機に陥るはずです。

 

そうした環境において、

「内視鏡専門医」の資格や

専門医とは

*一般社団法人 日本消化器内視鏡学会のサイトへリンクします。

 

これまでの検査実績(カメラの試行回数)を

公表しているクリニックさんであれば

技術を維持されている証であり

信頼してよいと思われます。

つまりは、

苦痛を感じにくい検査をやってくれる

可能性が高い訳です。

 



 

またこのあと

詳述しますが、

「大腸カメラ検査」は

かなり、「どえらい検査」(岐阜弁)

しんどい検査と言えます。

従いまして、

理想的には、検査後は

付き添いの方に運転をお願いし

自身は身体を休めながら

帰宅するのがよいと言えます。

 

検査前の緊張を和らげたり、

検査後にリラックスできる

環境であるか?

も実は結構大切であると思われます。

 

そういう観点からも

緊急患者が搬送されたり、

病棟の患者さんがベットで

検査室に搬送される

慌ただしい、総合病院ではなく

 

 

 

広い待合室で

検査後も、ゆったりとした

ソファーでお休み頂けます、

というクリニックさんの方が

断然オススメです!

 

 

 

わたしの場合は、

これらのポイントから

総合的に判断して

徒歩数分のクリニックさんに

検査をお願いしました。

 

大腸カメラ実施中に、ポリープの検査などを受けますと、

これが

良性か?悪性か?

再度、検査結果を聞きに受診する手間が増えます。

そうした際も、

遠方の総合病院や大学病院より

お近くのクリニックの方が、便利ではないでしょうか。

 

もちろん、

最寄りが、総合病院やという方は、

わたしのお話もご参考にして頂いて

信頼できる医師に

検査をしていただくのがよろしいでしょう。

 



「大腸カメラ体験談!!」前編のまとめ

 

● 日本人に、大腸ガンが増えてきているようです。

40歳以上の方は、

一度は「大腸ガン検診」を受けましょう!

 

● 大腸ガン検診、の結果が届いたら?

便潜血陽性、であれば必ず精密検査を受けるように!

便潜血陰性の場合でも

出来れば便ヘモグロビン、便トランスフェリンについても

確認できる事が望ましいです。

気になる方は、病院で詳しい便潜血検査について相談を!

 

● 精密検査はどうするの?

大学病院や、総合病院ではなく

町中の「胃・大腸カメラ」診察を

標榜(ひょうぼう)する診療所の

受診をオススメ致します!

そこで、どんな二次検査を受けるとよいか?

医師とよくご相談下さい。

 

誰しも、検査結果の異常を知った時は、

焦って冷静な判断ができなくなりがちです。。。

それは、現役医師である私とて

同じ事です。

むしろ、医者だけに、

より悪い状況を考える

習性があるとも言えます。。。

 

 

そんな時こそ、深呼吸して

冷静に、自分のとるべき行動を

考えられるように、

普段から訓練しておいて欲しいと

思います。

今回の記事が、そういうお役に立てることを

切に願っております。

 

次回予告!

現役医師の、患者さん目線で語る
「大腸カメラ体験記」〜後編〜

 

 

大腸カメラ検査の、予約に行ってみた!

検査前日、当日の過ごし方は?

しばらく下痢で大変な件。。。

 

意を決して向かった、町の胃腸科クリニック。

診察室での、手に汗にぎる実況中継!

検査前日からの食事制限。

そして、当日。大腸を空っぽにするための、

大量の下剤内服の恐怖。。。

 

果たして、無事に

大腸カメラ検査を終えて、

無事愛する家族のもとに

戻る事が出来るのか?!

検査結果は?

いつになったら下痢は、治まるのか??

 

現役医師が

患者さん目線で語る、

笑って、学べる「大腸カメラ体験記」

堂々の完結編に

乞うご期待!!

 

 

※早速、お読みになりたい方は、こちらをクリック!

現役医師の、患者さん目線で語る「大腸カメラ体験記」〜後編〜

 

 

石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭

現役医師、医学博士。二児の父。徳川幕府・直参旗本石川家末裔。
ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!との信念からマインドセット、食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

 

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