ホステリック医療とは? 現役医師の「フラワーエッセンス」体験記!

フラワーエッセンスってなに? 通りすがりで、試してみた!

 

 

近所の駅で、

たまたま通りかかった、

「日本の花を使ったフラワーエッセンス」

のお店。

 

特に、どうしても入りたい、と思ったわけでは

ないのですが、

「フラワーエッセンスってなに?」

という、軽い知的好奇心から

ちょっと覗いてみることにしました。

 

特に中高年になりましたら、

自分の知らない言葉に出会ったとき、

「ああ、たぶんあれね。。。」

と分かった気にならず、

常に、「それってなに?なんだか面白そう!」

と、面白がる力が、

認知力の維持、心身の健康に大切であると

思っています。

 

という訳で、

今回は、

フラワーエッセンスって、なにをどうするの?

フラワーエッセンスは、ホステリック医学の取り組みの一つです。

フラワーエッセンスを通して、代替医療について考えてみた。

でお届け致します!

 




 

https://active-g.co.jp/shopdetail/?shop_id=53&jump=smt

※お店のホーム・ページへリンクします。

 

さて、まずは「フラワーエッセンス」の定義につきまして。

フラワーエッセンスは、植物の持つ波動を利用して、私たちの心を癒す療法です。

病気だけでなく、恋愛、家族、人間関係、、、

大きな原因になっているのは病原菌ではなく、不安やストレスかもしれません。

花の持つ波動は、あなたの心と体の調和を取り戻す助けをしてくれます。

※ 株式会社 和樂神樂様のホーム・ページより引用させて頂いております。

クリックでリンクします。

 

確かに、花を見たり、

花の香りを嗅ぐことで、

癒されるという事は、

ほぼ間違いないでしょうね。

しかし、

「花の持つ波動?」とは、なんでしょうか?

「心を癒す療法」とは、カウンセリングなのか、

医学的な治療法なのか?

なかなかに、興味をそそられました。

 

 

 

店長さんは

優しい方で、

フラワーエッセンスについて、

あれこれお話して下さいました。

 

そして、カウンセリングは

サービスしますので、

あなたにあった

「フラワーエッセンス」を

お作りしますよ、

との提案を受けました。

 

わたしの想像と違い、

花の香りを愉しむという事ではなく、

花からの抽出液?、つまりは

花のエネルギーを

身体に取り入れる、という

ある種のセラピーである

と理解しました。

 



フラワーエッセンスは

通常一回の3〜4滴、一日に3回直接口の中に落とす

又は、水・ハーブティーの中に3〜4滴落として飲用します。

一般的に3〜4週間続けて摂ります。

今のあなたの心に寄り添う花はどれでしょう?

和樂フラワーエッセンスでは、花カードを使って

あなたにぴったりの花を診断、調合いたします。

※ 株式会社 和樂神樂様のホーム・ページより引用させて頂いております。

クリックでリンクします。

 

普段、

病院では、おおくの患者さんの

話や、訴えを聞かせて頂いており、

カウンセリングをする立場ではありますが、

逆に、自分がカウンセリングをしてもらう

というのも、なかなか新鮮な体験だなと思い、

「では、お願いします」と

笑顔で答えました。

 

まあ、仕事でなにかと

疲れを感じている事もありますし笑

是非とも、花のエネルギーで

元気にしてもらおうか、という心境でした。

 



 


英国では、ホステリック医療の一つとして、認知されている
「花療法;フラワーレメディ」

 

トランプのカードぐらいの大きさの

花の写真のカードを

数多く見せて頂きながら、

「自分が好きな花」

「自分が嫌いな花」

「なんとなく気になる花」

を選ぶように指示を受けました。

 

どうやら、おしゃべりをしながら、

これら花のカードを選ぶ作業自体が

カウンセリングになるのかな、と

ふと考えていました。

 

そうした作業をなんどか繰り返し、

最後に残った5枚のカードに

描かれた花が、

その当時の私の心理状態を現している

 

との説明でした。

 

※店長さんに写真撮影許可、SNSやブログ等への掲載許可を

頂いております。

 

さて、みなさんは

これがなんの花か分かりますでしょうか?

さすがに、ひまわり、は大丈夫ですよね笑

わたしのサイトのトップにも

選んでおりますとおり、

これは「好きな花」として

選んだ一枚です。

 



隣の3枚、つまりはうえの一枚の花以外は、

好きな花、なんとなく気になる花であり、

一番上に置かれているカードの花は、

わたしが、その時選んだ

「嫌いな花」

になります。

とはいえ、特別な意味はなく、

直感的に

黒いし、なんだか、

いびつな花びらの形をしているな、

ぐらいの理由しかありませんが。。。

 

※店長さんに写真撮影許可、SNSやブログ等への掲載許可を

頂いております。

 

花の写真を裏返すと、

それぞれに、

「花の名前」と

その「解釈」について

書かれていました。

 

どうやら一番上の花の名前は、

寒葵(かんあおい)、だそうです。

※クリックで用語解説へリンク。

 

そして

秘めたる目標を達成する!

そんな

わたし自身の潜在意識が

明らかにされました笑

 

その後、これらの花たちの

フラワーエッセンスを調合いただき、

ボトルに詰めた状態で

購入させてもらいました。

 

※世界にひとつ!だけ、マイ・フラワーエッセンス。

 

スポイトで吸って、

舌の下(医学的には舌下;ぜっか)

に垂らして服用して下さい

との説明でした。

これには、なかなかこだわり、

を感じました。

 



 

狭心症(心臓を栄養する血管が細くなり

胸が痛くなる病態、重症の場合には心筋梗塞となる)

に対する、ニトログリセリン製剤は、

一般的に、「舌下投与」が推奨されています。

理由としては、舌の下の粘膜からは、

薬物がいち早く血液内に吸収されるため、

とされています。

心臓のトラブルであり即効性を期待しての

投与方法ですね。

 

フラワーエッセンスの成分に問題がなければ、

この方法でよいでしょうね。

 

さて、お味なんですが。。。

まずは、お酒の風味が口全体に広がります。

保存料として、添加されている

「ブランデー」が、その理由だそうです。

従いまして、

この「フラワーセラピー」を実践したあとは

運転は控えたほうが

よいでしょうね。

 

 

 

 

そして効果は?といいますと。

まあ効いたようでもあり、そうでないようでもあり、

というのが正直な感想です笑

 



店長さんが言うには、

この「花療法」は、

イギリス人であった

エドワード・バッチ博士が、考案された

ひとつの治療体系であり、

https://www.bachflower.gr.jp/bachcentre

※外部サイトへリンクします。

 

現在では、

人間のからだを、

「肉体」、「こころ」、「精神」、「霊的エネルギー」

の総体としてとらえる

ホステリック医学の考え方に

含まれるように思われます。

http://www.holistic-medicine.or.jp/holistic/

※外部サイトへリンクします。

 

 

 

 

では、今回の締めとして、

ホステリック医学に関して、

いち現役医師・医学博士として

少しコメントする事にします。

 

もうすこし、どうぞおつきあい下さいませ。

 




現役医師として、「代替医療」について思うところ

 

 

今回の経験をきっかけに、

ホステリック医療について、

少し調べてみたくなりました。

 

ホステリックは、

「全体的」という意味だそうで、

身体だけではなく、精神や、

我々を取り巻く環境など、

これらがすべて調和した状態を

「健康的な状態である」

という考え方に基づいた、医学となります。

 

この考え方自体には、わたしも

大いに共感します。

 

自分の健康を損なうような

生き方に気付き、

それを改める事で、

自然治癒力を高めましょう、

というメッセージにも、同意できます。

ホステリック医療は、

時に代替医療(だいたいいりょう)

とも呼ばれていますね。

 

では

この「ホステリック医療」には、

フラワーエッセンス以外に

どのようなものがあるのでしょうか?

以下、いくつかご紹介致します。

 



 

#ヨーガ

街中にも、よく「ヨガ教室」の案内を目にしますね。

呼吸法や体位、瞑想などで、心身統一をはかる事を目指す、

代表的な代替医療のひとつですね。

 

 

 

#漢方

病院や薬局で、「漢方薬」が、普通に処方されていますよね。

体調に応じた、自然界の植物などの物質、

生薬を調合した薬を用いる、

中国伝統医学の手法になります。

 

 

 

 

#健康食品、サプリメント

ビタミン・ミネラルをはじめ、多くの種類が市販されています。

不足した栄養素を補いましょうという立場から、

積極的に健康増進、あるいは治療に用いましょうという

主張も散見されますね。

 

 

 

 

#アロマ・セラピー

これもよく知られていますよね。

植物の精油(エッセンシャル・オイル)を用いて、

心身のリラックス効果、鎮静効果、消毒作用が得られる事が

期待されています。

 

 

※アロマ・セラピーについては、以下の記事もどうぞ。

 

認知症やガン予防、ダイエットにも効く、嗅ぎトレとは?

 

#音楽療法

音楽を聴く、歌う、演奏することで、健康の回復を

はかる手法です。集団での音楽療法も、

心身の安定のみならず、喜びを共有する方法として

用いられているようです。

 

 

 

#笑い療法

笑う事は、NK細胞(免疫細胞)を活性化し

病気の予防になる、という考えが提唱されています。

我が国でも、「笑い療法士」なる認定資格があります。

一般社団法人 癒しの環境研究会 

※クリックで外部サイトへリンク。

 

 

 

 

このように、○○療法、と呼ばれる事で、

あるいは「治療効果」があるのでは?と

期待しますよね。

 

わたしも、

これらすべてを否定するつもりは

ありませんが、現役医師としては、

時として、これらの

「代替医療」に過剰な期待を寄せて、

健康を損なう可能性があるのでは?

と危惧する訳であります。。。

 



 

これからご紹介する本には、

第12章に

代替医療がインチキ医療になるとき、

の箇所で、実に的確な指摘がなされています。

私の解説を交えつつ紹介しますので、

是非とも覚えておいて頂きたいです。

 

 

代替医療の光と闇

代替医療の光と闇

  • 作者:ポール・A.オフィット/ナカイサヤカ
  • 出版社:地人書館
  • 発売日: 2015年09月30日

 

 

 

第一の危険

役に立つ通常治療を勧めない場合

 

例えば、

あるガンに対する治療法について考えるとします。

通常の診療では、ガンの大きさや、場所、

進行具合(転移の有無)などを総合的に判断して、

手術であったり、化学療法(抗がん剤)であったり

放射線治療などの選択肢が提示されます。

そして、これらについても充分な説明と副作用などが

知らされるべきであると言えます。

医師や、医療スタッフと、こうした

「一般的な治療」についての丁寧な遣り取りがあった上で、

それでも「代替医療」を選択される、それに賭けてみる

という方もいらっしゃるかも知れません。

しかし、最初から、

上記の「一般的治療」を全否定して、

「代替療法」の効果を過剰に宣伝し、

勧める姿勢は、逆に患者さんの治療の選択肢を

狭める結果にもつながるため、

やはり謹むべきではないか。

わたしも、本の著者と同じ考えです。

 

 

第二の危険

適切な警告なしで、危険を生じる可能性がある治療法を勧める場合

 

これに関しては、

手塚治虫の傑作医療マンガ

「ブラック・ジャック」

で、まさにこれについてのよい学び、

教科書となるエピソードがあります。

 

ブラック・ジャック(1)

ブラック・ジャック(1)

  • 作者:手塚治虫
  • 出版社:秋田書店
  • 発売日: 1994年04月12日

 

 

盲目の鍼灸師(はり治療)、

琵琶丸は、無料で患者さんに

はり治療を提供していました。

外科医であるブラック・ジャックに対しては

挑戦的で、自分の鍼灸師としての腕に

自信を持っているキャラクターとして描かれていました。

 

そんなある日。

琵琶丸は、ある女の子に鍼治療を施します。

その子は、ほどなくして全身の痙攣に

見舞われます。

ブラックジャックが、鎮静剤を飲ませる事で

落ち着き、事なきを得ました。

どうやら、鍼による恐怖症(今でいうトラウマ)

があり、施術がきっかけで、

ショックを起こした、との解説がなされていました。

 

わたしが高校時代に

医者に憧れて、読み漁っていたブラック・ジャックの

いちエピソードですが、その時の

「こういうこともあるんだ。。。」と思った感覚は

今でも鮮明に思い出せます。

 

つまりは、

鍼治療や、その他代替医療を提供する際には、

事前にアレルギーなどに関する詳細な

問診や、予想される副作用について、

丁寧な聞き取りと充分な説明が必要である、

(一般の病院で行われている

インフォームド・コンセントを必ず実践する事)

という当たり前の話なんですよね。

 

もちろん、そうした点にも配慮して

代替医療の提供に努めていらっしゃる方も

大勢いることを信じたいと思います。

 

※自然療法の効果と副作用について、以下の記事もどうぞ。

医師として伝えたい、マヌカハニー の効果と注意すべき副作用。

 

 



 

第三の危険

患者の蓄えを空にする仕組みである場合

 

ある治療法や、健康食品のセミナーを

開催し、それを高額で販売し続けるという

ビジネスモデルが存在する事。

また、そのようなセミナーで登壇する

医療関係者自体が、

企業や、自身の利益誘導のためだけに

行動している場合もある可能性には

充分に注意が必要と言えます。

 

 

第四の危険

呪術的思考を広める場合

 

これで治る!というような

過剰な宣伝文句とともに販売されている

アクセサリーや装飾品など。

科学的根拠は皆無でありながら、

次々に、こうした商品を購入し

崇めるようになってしまう場合があり得ます。。。

 

今回も

最後までお付き合いいただき、

誠にありがとうございました!

 

みなさまが

フラワーエッセンスを始めとした

代替療法とうまくつきあっていくために

参考になりましたら幸いです。

 

 

石川英昭(いしかわひであき)

管理者・石川 英昭

現役医師、医学博士。二児の父。
徳川幕府・直参旗本石川家末裔。

ワクワクする毎日を送る事が、健康寿命に効く!
との信念からマインドセット、
食事、生活スタイルについて、分かりやすい情報発信を心がけています。

 

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